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文化薫道(ぶんかくんどう) 〜文化の風が吹くまち ちくしの〜

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福岡県筑紫野市

■其の百一
日本遺産の世界 in 筑紫野
あしきの古代(こだい)~御笠地区遺跡(みかさちくいせき)と大型掘立柱建物(おおがたほったてばしらたてもの)~
住宅や商業施設が所狭しと立ち並ぶ筑紫野市の市街地ですが、一方で、宮地岳のふもとの阿志岐・吉木一帯にはのどかな田園風景が広がっています。
今から約50年前、御笠地区遺跡の発掘調査で、古代の掘立柱建物跡9棟が水田の下から姿を現しました。そのうち1棟は、三面にひさしを付けた非常に立派な造りの掘立柱建物跡でした。
この建物跡は、かつてこの地にあった「蘆城駅家(あしきのうまや)」の可能性があると考えられています。
駅家とは、都と各地を結ぶための道路沿いに整備された役所ですが、大宰府にほど近い蘆城駅家は、都へ帰る官人の送別会や宴に利用されたようです。
奈良時代に編さんされた『万葉集』には、豊かな自然に囲まれた蘆城駅家で詠まれた歌が9首収められています。歌からは蘆城の自然の美しさをふんだんに表現する一方で、都から遠く離れた地に赴任してきた官人たちが、故郷を懐かしむ様子が浮かび上がってきます。
遺跡の発見からまもなく50年、周辺では「阿志岐山城跡」や、昨年度に市指定史跡となった「岡田地区遺跡の古代官道」などが新たに発見され、かつて筑紫野市内に広がっていた古代の風景がよみがえりつつあります。
さわやかな五月晴れの空の下で、今も昔も変わらぬ風光明媚(ふうこうめいび)な蘆城の姿を楽しんでみませんか。

問合せ:文化財課

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