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文化薫道(ぶんかくんどう) 〜文化の風が吹くまち ちくしの〜

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福岡県筑紫野市

■其の百九
日本遺産の世界 in 筑紫野
謎の古代山城 阿志岐山城跡(あしきさんじょうあと)

古代の面影を今に残す緑豊かな大宰府政庁跡。これを取り囲むように北に四王寺山、南に基山、そして南東に宮地岳がそびえています。今から約1300年前、こののどかな風景から想像できない大土木工事が山中で行われました。
朝鮮半島での戦いで唐・新羅連合軍に敗れた倭(日本)は、国土防衛のため西日本各地に急きょ古代山城を築きました。
特に大宰府周辺には集中的に築かれたことが分かっており、『日本書記』に記載された四王寺山の大野城と基山の基肄城は古くから有名でした。
しかし平成11年、宮地岳の山中で見つかったのは歴史書にでてこない未知の山城、阿志岐山城跡(当初は宮地岳古代山城と仮称)でした。
阿志岐山城跡では、延長約1・4kmにもおよぶ土塁(どるい)や列石、谷をふさぐ石塁が見つかりました。第3水門の石積みは特に大きく、最大で幅約2m、高さ約1mもの大きさに切り出した石を積み上げています。その高さは、残りの良いところで3・8mにもなります。
城の中の構造や築造された経緯など、いまだ多くの謎に包まれた山城ですが、土塁や水門の築造技術は他の古代山城と共通する要素をもつ高度なものでした。人の背丈をゆうに超える石積みは、いまだに巨大な壁のように立ちはだかり、1300年の時をこえて当時の緊張状態を私たちに伝えてくれます。
※日本遺産の詳細は、ホームページで閲覧できます。

問合せ:文化財課

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