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芦屋歴史紀行 その三百四三

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福岡県芦屋町

■芦屋釜の里 新展示施設注目ポイント紹介 後編
前回に引き続き、新しい展示施設の注目ポイントを紹介します。後編ではいよいよ、重要文化財「芦屋霰地真形釜(あられじしんなりがま)」の展示室を紹介します。

◇(4)展示室一
芦屋釜の里が所蔵する重要文化財「芦屋霰地真形釜」を常設展示する展示室です。
重要文化財を展示するためには、文化庁が定めるさまざまな基準をクリアする必要があります。そのうちの一つが、空気環境です。新築の建物からは、さまざまな化学物質が出ています。新築の匂いとよく言われる匂いには、文化財にとって悪い成分が含まれます。これらの物質の濃度が下がるまでの「枯らし」と呼ばれる期間を経て、重要文化財が展示できる環境の整備を行いました。
展示室一には、重要文化財「芦屋霰地真形釜」を中心に、室町時代の芦屋釜やその他関連資料を展示します。また、茶室に見立てて作られた展示室一の入口には、床の間があります。床の間の掛軸にも注目してください。

◇(5)露地(ろじ)
展示室一を出て、展示室二へ向かう通路は露地になっています。露地とは、茶室に付随する庭で、茶室へ向かう道のことです。露地には2つ注目ポイントがあります。1つ目は中庭です。露地から見える2つの中庭は、大きな庭石が印象的です。これは芦屋の洞山・堂山をイメージしています。庭石の周りには、板状の石で荒波に侵食された岩が表現されています。2つ目は、芦屋釜の南北朝時代から現代までの歴史年表です。室町時代の芦屋鋳物師(いもじ)の活躍や現代の復興の軌跡などに注目してください。

◇(6)展示室二
これまでの展示室が名前を変え、展示室二になります。展示室二では、現代の鋳物師による作品を中心に展示を行います。現代の芦屋釜は福岡県知事指定特産工芸品です。その技術力の高さと釜の美しさに注目してください。

2回にわたり、芦屋釜の里資料館の紹介を行いました。いがかでしたか。特別展「芦屋釜600年の旅~室町から現代へ~」は、12月27日(金)まで開催しています。(芦屋釜の里)

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