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自治体の皆さまへ

「忘れない未来」のために、今できること 重ねる会話、寄り添う気持ち。

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福岡県行橋市

普段、ご自分の親御さんとどれくらいお話できていますか?
実家から離れたところに暮らしている方はもちろん、近くに住んでいても、何かと「親が心配」という気持ちがあるのではないでしょうか。また、親御さん側としても「子どもには心配をかけたくない」との思いから普段話していないことが少なからずあるのではないでしょうか。
もうすぐお盆を迎え、親族などで集まる機会が増えてきますが、お盆に帰省する予定がある高齢者(65歳以上)の親がいる子ども世代(40歳から65歳)を対象に行った調査結果では、それぞれの思いとは違った現状が見えてきます。
お盆に帰省した際、親と話したい話題(下)では、孫の近況を抑え、8割以上の方が親の健康と回答しており、親の健康状態に関心が非常に高いことが伺えます。
また、内閣府が発行する高齢社会白書によると、2025年には高齢者の5人に1人が認知症を発症すると推計されています。このことについての質問では、約6割の方が「知っている」と回答しています。
しかし、親との会話の中で認知症やその対策に関する話題を出すこと(下)については、約5割の方が「抵抗がある」と回答しており、その理由として、「センシティブ(神経質な)内容だから」「親は時期尚早と思っているから」が挙げられています。(下)
子にとって親の健康(特に認知症)が気になるけど、中々切り出せない…。親にとっては、子に話すにはまだ早い…。どうやら、お互いの意識を合わせる必要があるのかもしれません。
ポイントは3つあります。(下)もちろん、親御さん側が「縁起でもない話」として一喝するのは御法度です。話をしやすい話題から会話を進めていくと、今後の行動が見えてきます。
親御さんが具体的な考えを持っていた場合、どのように準備する(した)のか、もっとこうしておけばよかった(体験談)、などを聞くことで将来の自分の手本にすることができるのではないでしょうか。
また、親御さんに具体的な考えがなかった場合でも、一緒に考えることで、ご自身の将来の備えに繋がり、親としてご自身の子どもに何を伝えるか、考えるきっかけになるかもしれません。
9月は認知症について、みんなで知って考える月間です。親子で互いに希望や気持ちを確認し、ますます良い関係を築いて行けるように、今年のお盆は一歩踏み出してみませんか?

◇お盆に帰省した際、親と話したいと思う話題を教えてください。(複数回答)

◇親との会話の中で、認知症対策に関する話題を出すことに抵抗はありますか。

◇認知症対策に関する話題を出すのに抵抗がある理由を教えてください。(複数回答)

◆親と話しておきたい3つのポイント
◇健康
持病の状況やかかりつけ医、定期的に健康診断などを行っているか、以前と変わったことはないかなどの確認をする。
万が一の病気やケガなどに対する備え(がん保険などの保障内容)について確認をする。

◇住まい
バリアフリー化して今の家に住み続けたい、リフォームをして二世帯住宅にしたい、今の家を処分していずれは老人ホームに入居したい、故郷に帰りたいなど、今後の住まいや介護に関する意思を確認する。

◇資産
預貯金、有価証券や不動産の状況など、資産の置き場所を確認する。
取引金融機関はどこにあるのか、いくつあるのかを把握する。特にインターネットバンキングなどは通帳が存在しないケースもあるため注意する。

◆CLOSE UP 知っていますか?2025年問題
2025年(令和7年)問題とは、約800万人いる団塊の世代が後期高齢者(75歳)となり、国民の4人に1人が後期高齢者という「超高齢化社会」となることで、社会構造や体制が大きな分岐点を迎えることをいいます。
「超高齢化社会」は、雇用、医療、福祉など、さまざまな分野に影響を与えることが予想されていますが、逆に社会保障の担い手である労働人口は減っていくため、少子化対策も急務となっています。
高齢社会白書によると、2025年には高齢者全体の20.6%にあたる730万人が認知症を発症すると推計されています。市の推計では、2025年時点の高齢者人口は21,870人で、高齢社会白書と同じ率を乗じると、4,505人となります。
一方、現役世代の医療・介護・年金を合わせた保険料率は、2025年には31%に増えると見込まれ、この負担をいかに軽減するかも大きな課題です。
「高齢者施策」か、「子育て施策」か、の綱引きではなく、世代間を越えた寄り添う気持ちと理解が必要です。

◆オレンジフェスタinゆめタウン行橋
9月2日(土)10:00~15:00
認知症について、子どもから高齢者まで幅広い世代のより多くの方に知ってもらうために、普及啓発イベントを開催します。ステージでの寸劇や、VRによる認知症体験など、どなたでも楽しめる企画を用意していますので、お気軽にお越しください。

温かさを感じさせるオレンジ色は、「あなたを手助けします」という意味をもつと言われています。世界アルツハイマー月間でも、オレンジ色を使った装飾で啓発が行われています。

資料出所:野村證券「20代〜40代のお金のハナシ」
調査結果出所:スマート家族信託「お盆帰省での話題と資産の相談に関する調査」

親子で相談できない方、相談相手がいない方も、お近くの高齢者相談支援センター(本紙P12)で相談することができます。

問合せ:高齢者支援係
【電話】内線1175
【ID】0023154

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