◆協創元年〜市制70周年を迎えるにあたって〜
突然ですが、このマークをご存知でしょうか。
※本紙図参照
そう、これは行橋市のシンボルマーク「市章」です。行橋の「行」の字を丸くしたもので、「円満」「安寧(あんねい)」を表しています。
昭和29年(1954年)10月10日、行橋町と延永村、椿市村、稗田村、今川村、泉村、仲津村、今元村、蓑島村の1町8村が合併して誕生した行橋市。長い年月を経て、多くの市民の皆様の営みとともに育まれてきた本市は、令和6年(2024年)10月10日にめでたく古希(こき)を迎えます。先人の皆様、そして市民の皆様には心から敬意を表し、感謝申し上げます。
70周年となる本年は、メインテーマを「協創」、キャッチフレーズを「つなげよう未来に向かう笑顔のバトン」とし、様々な事業を実施してきました。
例えば、若くして渡英し、世界に初めて英訳の源氏物語を広めた人物であり、逓信(ていしん)大臣や内務大臣を務めた、郷土が誇る知の巨人、末松謙澄を取り上げたシンポジウム「末松謙澄と源氏物語」、アートを子どもたちや若い世代にもっと身近に感じてほしいとの想いを込めた野性爆弾くっきー!「乙女展」などを開催。また、市民の皆様が発案した企画に予算をつけ支援する市民団体企画事業補助金、TBS系テレビ番組「プレバト!!」で俳句の魅力を発信されている夏井いつき先生の「句会ライブ」、その他にも防災フェスやワークショップなどを企画。10月以降も、元日本代表小倉隆史さんのサッカー教室、増田美術館特別展「美人画展」、プレミアム商品券(プレミアム率30%)といった事業が続きますが、これらはいずれも様々な機会の創出によって、豊かな日常と地域の活性化をめざしたものです。
また、忘れてはならないのが、70周年の節目に打ち出した、ゴミ問題に真正面から取り組む一大プロジェクト「その1gを削り出せ。」です。地球環境に大きな影響を及ぼすゴミは私たちが生み出すもの。ゴミの減量化を全市民で進めることによって、環境負荷を減らし財政負担を低減させ、次世代に大きなツケを残さない持続可能なまちをめざします。
さて、冒頭でお話しした市章の話には続きがあります。実は市章の形や色は伸びゆく大樹と燃ゆる炎を表しており、自然と共生するまち、情熱を持った市民、そして躍進し、繁栄し続ける行橋市が表現されているのです。私はこの市章を見るたびに、シビック・プライド(まちを担うという誇り・自負心)を持った“志民”が、自らと大切な人たちのウェルビーイング(幸せ)、持続可能なまちの実現に向けて協力し、まちを創造する姿を想い浮かべます。
市民が主人公のまち行橋。
本年が「協創」によるまちづくりを推進する元年です。
行橋市長 工藤政宏
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