◆若者たちよ、旅に出よう! ―複数の「ものさし」。―
「遅くとも20代前半までに、1度は行橋を飛び出してほしい」
これは私が若者の前でよく使う言葉で、私自身の実体験からくるものです。
人間は環境の生き物。感性が豊かで敏感な時にこそ「外」を見て、世界が広く多様であることを知ってほしい。いくら周りの大人たちが「国際社会だ」「多様性の時代だ」と言っても「百聞は一見にしかず」。実体験に勝るものはないのです。
「外」に出ると世界観が変わります。視野が広がり、思考も柔軟になります。自分や自国、我がまちの見え方にも変化が生まれ、より客観視できるようになります。私は、こうした技術やマインドの獲得を「複数の“ものさし”を身につける」と表現しています。
私たちは日々の中で、時には高い壁にぶつかり、固定概念からの脱却や、変化への対応を強いられることがあります。そんな人生の岐路に立った時、この“ものさし”が必ず役に立つのです。「かわいい子には旅をさせよ」。旅とは多様な経験のこと。だからこそ、声を大にして言いたい。「若者たちよ、旅に出よう!」
◆大人たちの仕事 ―ムリを「デキル」に。―
地方と都市にはそれぞれに異なる魅力がありますが、分野によって格差も存在します。
例えば有名作家の美術展、コンサート、国際的なスポーツマッチは圧倒的に都市で開催されます。こうした課題を少しでも解決したい。そんな想いから、今年度、市制70周年を機に行橋市は動きます。
例えば、お笑い芸人でアーティストの野性爆弾くっきー!さんによる展覧会8月に開催。(P4ページ)秋には世界的に活躍したスポーツ選手を招いての教室も実施予定です。また、中高生を対象にしたマネーリテラシー講座も検討中。こうした取り組みを民間事業者とコラボし、市制71年目からも持続的に実施したいと考えています。
「行橋ではムリ」ではなく、「行橋だからデキル」に変える。出会いや経験を次世代に提供し続け、若者たちを応援する。そんな大人、そんな行橋市でありたいと思っています。今月号では普段中々聴くことができない若きインフルエンサーたちの想いを特集しました。それでは、YUKUHASHI LIFE 7月号、始まります!
行橋市長 工藤政宏
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