介護保険制度は、介護を必要とする高齢者や家族の負担を社会全体で支え、介護が必要になっても住み慣れた地域で、できるだけ自立した生活を送っていただくための制度です。
互いに支え合いながら健康かつ安心して暮らせる社会を目指しています。
●介護保険法の制度理念
○自立支援と重度化防止(介護保険法第一条、第二条二項)
介護保険は、介護(支援)等を必要とする人が、その有する能力に応じ自立した生活を送れるよう、要介護(要支援)状態の軽減と悪化防止のために必要な支援を行うことを目的としています。
○努力と義務(介護保険法第四条)
国民は、自ら要介護状態になることを予防するため健康の保持増進に努めること、要介護状態となった場合においても、進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより、その有する能力の維持向上に努めることが求められています。
●飯塚市の介護保険の現状
○要介護認定率(65歳以上)
R5年度9月末現在
○要介護認定率(65歳以上)の順位
R5年度9月末現在
本市の要介護認定率は、福岡県や全国と比べて約1.3ポイントほど高くなっています。
○要介護認定率(65歳以上)の推計
団塊の世代が75歳以上になるR7年度には、21.1%に上昇する見込みです。また、団塊ジュニア世代が65歳以上となるR22年度には、26.6%になる見込みです。
○飯塚市の介護給付費
介護給付費も10年間で
介護給付費とは:サービス費用合計額のうち、介護保険から支払われる分のこと(地域支援事業費を含む)
●重度化防止・自立支援を目指しましょう
一人暮らしのAさんは、自宅で転倒し足を骨折しました。病院で手術後、リハビリを受けて1か月で歩けるようになりましたが、一人で外出することが難しくなりました。
そこで介護保険サービスを利用することにしましたが…
○自立に向かった例(1)
少しずつ家事を続けながら、転倒の不安がある買い物だけ、ヘルパーさんからの同行支援を受け無理の無い範囲で外出しました。
↓
その結果、長い距離を歩けるようになり、また一人で買い物に行けるようになりました。
○自立に向かった例(2)
総合事業のサービスC※を利用して、更にリハビリを頑張り、骨折前の状態に戻りました!!
※運動機能を維持・向上できるよう、3か月で24回の介護予防に取り組む運動教室
○自立が遠ざかった例
ヘルパーさんに買い物や自宅での食事の支援など、困りごとを何でもお願いしました。
↓
外出の機会が減り、活動の範囲が狭まり、全身の機能が衰えて状態が悪化しました。
〔あなたはどの暮らし方を選びますか?〕
介護保険の利用の仕方で、重度化するのか、自立へ向かうのか、上記の例のように支援方法や本人の意識により、利用者の心身の状況に大きな差が生じます。
骨折後の要介護認定者の多くは、回復する可能性が高いと言われています。Aさんのように自立に向かった例(1)(2)を実践することにより、重度化を防止することが可能です。
○フレイル予防
・社会との接点や役割を持ちましょう。
・お友達とお出かけしましょう。
・家庭での役割を持ちましょう。
・自分でできることは自分でしましょう。
・歩くことを心がけましょう。
・たんぱく質を意識して摂りましょう。
フレイルとは、加齢に伴い心身の機能が低下した「虚弱」を意味する言葉です。フレイルの原因となる筋肉量や心身の活力の低下は高齢期に達する前から注意が必要です。まずは日ごろの食生活を見直して、運動や社会参加に積極的に取り組み、将来フレイルに陥らないための生活習慣を身につけましょう。
○元気なうちから通いの場へ‼(飯塚市の通いの場)
・いきいきサロン
・グラウンドゴルフ
・足元気運動教室
・脳元気教室
・音楽サロン
・高齢者筋力アップ教室
・ボールエクササイズ教室
・老人クラブ 等
問合せ:飯塚市高齢介護課 適正化担当
【電話】0948-22-5500(内線1147)
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