新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが2類から5類へと移行したことにより、社会・経済活動が活性化され、多くの催しが再開されるなど、コロナ禍前の水準まで回復しつつありますが、世界的なエネルギー・食料価格等の高騰により、経済を取り巻く環境は非常に厳しいものとなっています。
そのような中、飯塚市が置かれた現状は少子高齢化や人口減少などの課題を抱え、決して楽観できるものではありませんが、令和5年度においては、飯塚市総合体育館の開館、ゆめタウン飯塚のグランドオープンに伴う周遊商業エリア内の商業活性化など、雇用の創出や定住人口・関係人口の増加に向けた取組を進めてきました。
また、ふるさと応援寄附金が過去最高額に達し、3年連続で県内1位、全国でも8位の寄附金額となりました。さらに、これまで働く場所、住む場所、教育・子育てする場所として選んでいただけるよう、住み続けたいまちづくりに継続して取り組んできたことで、「本当に住みやすい街大賞2023in福岡」において「新飯塚エリア」が県内第3位の評価を受けることができました。
令和6年度は、このような市政発展の流れを止めることなく、引続き「前進」させるため、「未来を担う子どもを育む教育のまち」、「高齢者が安心して暮らせる福祉のまち」、「地元に働く場所がある活力あるまち」、「文化やスポーツが盛んな健康なまち」を4つの柱としたまちづくりの取組を加速させ、飯塚市の価値をさらに高め、魅力ある元気なまちの実現を目指します。
■人権・市民参画
◇人権尊重のまちづくりの推進
「飯塚市部落差別をはじめあらゆる差別の解消の推進に関する条例」及び「第3次飯塚市人権教育・啓発実施計画」に基づき、人権教育・啓発に総合的かつ計画的に取り組み、市民一人ひとりの人権が大切にされる人権尊重のまちづくりに努めます。
◇男女共同参画の推進
「第2次飯塚市男女共同参画後期プラン」に基づき、男女共同参画推進センター「サンクス」での啓発講座等を通じて、女性活躍の推進やDV防止などの啓発を広く行います。
◇協働のまちづくりの推進
地域の課題を自らが解決できる地域の力を醸成し、自主自立した協働のまちづくりを進めるため、情報共有を図るとともに、必要な支援の強化に努めます。
交流センターについては、地域コミュニティ活動の拠点施設としての機能を発揮させるため、指定管理者制度の導入及びまちづくり協議会の法人化に向けた支援に努めます。
◇情報化の推進
「飯塚市地域情報化計画」に基づき、ICTを効果的・効率的かつ積極的に活用し、行政サービスの向上や業務の効率化、地域課題の解決に取り組みます。
◇市政情報の発信
広報誌、ホームページ、SNS、テレビなどそれぞれの媒体の特性に応じ、必要な情報を必要とする人に速やかに届けられるような情報発信に努め、職員一人ひとりが発信者であるという認識のもと、あらゆる機会において本市の魅力を積極的にアピールします。
■行政経営
◇行政経営
「飯塚市行政経営戦略推進ビジョン」及び「飯塚市行政経営戦略推進プラン」に基づき、デジタル・トランスフォーメーションや働き方改革の推進、将来に先送りしない健全な財政運営の推進に積極的に取り組みます。
◇公共施設等の最適化と有効利活用
「第2次公共施設等のあり方に関する基本方針」に基づき、財政負担の軽減及び平準化につながるよう計画的な維持管理や適正配置に取り組みます。
また、利用計画や利活用策がない公共施設等の跡地・跡施設については、民間への売却などを推進します。
■健幸・子育て
◇健幸都市づくりの推進
令和5年度に改訂した「第2次飯塚市健康づくり計画」、「第2次飯塚市自殺対策計画」及び「第3次いいづか健幸都市基本計画」に基づき、目標達成に向け、各事業を着実に実施します。
また、「いいづか健幸ポイント事業」への参加を呼びかけることにより、市民の自主的な健康づくりを促進するとともに、運動教室をはじめ、講座・イベント等についても内容を充実させ実施します。
さらに、令和6年度は、本市と同じく健幸都市を目指す全国の市町村長が参加する、「Smart Wellness City 首長研究会」を開催し、「健幸都市の実現」に取り組みます。
◇国民健康保険事業
特定健康診査受診率向上に取り組むとともに、特定保健指導等による知識の普及・啓発等の効果的な保健指導を行うことで、生活習慣改善及び重症化予防を図り、市民自らが健康づくりに取り組むことができるよう支援します。
また、一人当たりの医療費が伸びている中、医療費適正化の推進に取り組むことにより、安定的な国保運営に努めます。
◇飯塚市立病院
地域医療支援病院としての役割を果たすべく、地元医師会や他の医療機関との医療機能の役割分担と連携を強化し、飯塚医療圏域における一体的な医療提供体制の充実に努めるとともに、令和6年4月1日より小児科時間外診療を開始し、一次救急の診療体制確保に取り組みます。
◇高齢者福祉施策
令和6年度から8年度までを計画期間とする「第9期飯塚市高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」に基づき、高齢者が住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを続けることができるよう、互いに支え合いながら、健康かつ安心して暮らせるまちを実現するために、在宅医療・介護連携や認知症施策、地域ケア会議の推進など、医療・介護・介護予防・住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される「地域包括ケアシステム」のさらなる深化・推進に向けた取組を充実・強化するとともに高齢者保健福祉及び介護保険施策を推進します。
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