〔テーマ〕腸内環境を整え免疫力UPを!
飯塚市立病院 栄養管理室
管理栄養士 西田(にしだ) 彩華(さいか)
冬の寒い季節はインフルエンザや風邪などの感染症が心配です。その予防には、自分自身の免疫力を下げない工夫を取り入れ、感染症に負けない体を作ることが大切です。
免疫とは、「疫(やまい)を免(まぬが)れる」仕組みのことです。
免疫力アップの方法はいくつかありますが、押えておきたいのが腸内環境!免疫細胞の約7割は腸に生息しているといわれています。腸内には様々な菌が生息しており、主に善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類に分けられます。
・善玉菌…腸内を酸性に保つ役割を持つ
・悪玉菌…毒性物質を作りだすが、排泄を助ける役割を持つ
・日和見菌…善玉菌と悪玉菌の多いほうの味方をする役割を持つ
理想的なバランスは2:1:7が黄金比と言われ、維持していくため善玉菌が増えやすい食べ物を日常的に摂取しておくことが重要です。
善玉菌の好きな食品は、魚、大豆製品、野菜、海藻類、果 物、きのこ類、ヨーグルトなどの乳酸菌を含む食品などです。
また、近年腸内環境を整える“短鎖脂肪酸”が注目されています。
“短鎖脂肪酸”は、食物繊維やオリゴ糖などの大腸で消 化しにくい炭水化物を摂取したとき、腸内で善玉菌によって分解される際に生み出されます。
つまり善玉菌や、その善玉菌のエサとなる食物繊維を摂取することで、自分の体の中で短鎖脂肪酸を作り出すことが出来るのです。
これらの食品は、高血圧、糖尿病、脂質異常症や肥満予防など生活習慣病改善にも繋がり、病気の発症から重症化を防ぐ役割もあって、まさに免疫力をつける食品です。
食事以外には、睡眠を十分に取り、体力をつけストレスを溜めないことも大切です。
免疫力アップのために、少しずつ腸に良い食生活を取り入れていきましょう!
※飯塚市立病院よりお願い
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