国連は、「世界人権宣言」が採択された12月10日を「人権デー」と定めました。
20世紀に世界を巻き込んだ大戦が2度も起こり、特定の人種の迫害、大量虐殺など、人権侵害が横行しました。このような経験から、人権問題は国際社会全体にかかわる問題であり、人権の保障が世界平和の基礎であり、「すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準」として採択されたものが世界人権宣言です。
日本では、この人権デーを最終日とする1週間を「人権週間」として、さまざまな人権啓発活動が行われています。
身近な人権に関することからでかまいません。この機会にまずは「知る」ことからはじめてみませんか?
■女性に対する暴力をなくす運動
毎年11月12日から25日までの2週間を「女性に対する暴力をなくす運動」の実施期間としています。
暴力は、性別や加害者・被害者を問わず決して許されるものではありません。配偶者などからの暴力(DV)、セクシュアルハラスメント、ストーカー行為などは、人権を著しく侵害するものであり、男女共同参画社会を形成していく上で重要な課題です。
■ヘイトスピーチを許してはいけない
「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律(ヘイトスピーチ解消法)」が施行されて6年以上が過ぎました。ヘイトスピーチとは、人種、民族などの属性を理由として、個人に対し、差別、憎悪、排除、暴力を扇動し、侮辱する表現により攻撃することです。法律制定後も未だにヘイトスピーチ関連のデモや街宣活動などが行われています。
国籍や民族などの異なる人たちが、お互いに文化の違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の一員として共に暮らしていくことが大切です。
■人権週間に伴う香春町の取組み
▽町内企業訪問啓発
毎年12月初旬、香春町の人権擁護委員を中心とし、町内企業訪問啓発を行っています。訪問時には啓発チラシとタオルを配布し、人権啓発を呼びかけます。
▽人権ポスター・標語の展示
町内の前期課程6年生、後期課程9年生から人権に関するポスター・標語を募集し12月4日から15日まで、香春町町民センターに展示します。出展されている全ての作品から、人権の尊さや差別への怒り、「いじめ」をなくそうというメッセージが伝わってきます。
これらのメッセージが多くの方の人権問題に関する認識と理解を深めるための一助となれば幸いです。
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