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市民の健康教室

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福島県いわき市

■良性発作性頭位めまい症
良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、めまいの原因の中で最も多く、頻繁に再発する疾患です。
特定の頭位を取ったとき、三半規管の中で耳石と呼ばれる石が動くごとにちょっと時間を置いて回転性めまいが生じます。通常めまいは数分で落ち着きますが、長時間続くこともあります。
BPPVかどうかを調べるには、一般的な耳の検査のほかに、「頭位眼振検査」や「頭位変換眼振検査」が重要です。検査には、目が左右に動く様子がわかるフレンツェルめがねを使用します。どちらも頭の位置を動かし、眼球の動き(眼振)を調べる検査です。しかし、典型的な眼振が出るのは6割程度です。
薬は、症状を和らげるために、抗めまい薬、吐き気止め、抗不安薬などを使います。
BPPVを予防するため、日常生活では、次のようなことに注意します。
(1)いつも同じ方向で横向きに寝ない―同じ向きでばかり頭を横にしていると、三半規管に耳石がたまりやすくなリます。同じ向きに寝た姿勢でテレビを見続けるのは控えましょう。
(2)寝るときに頭の位置を少し高くしましょう―耳石が三半規管に入りにくくなります。枕を高くしたり、上半身に傾斜をつけます。
(3)めまい体操をする―頭をよく動かすと耳石が1か所にたまりにくくなります。めまい体操は、自宅で患者さん自身で毎日数回行いましょう。

■形成外科医療録(2)
ー形成外科と顔面骨ー
形成外科では、顔面の骨折を治療します。転倒やけんか、交通事故、スポーツなどのさまざまな事象が原因となり、顔面骨の骨折を来します。顔面の骨折治療においては、骨折部位血管や神経などに近接していること、眼鼻耳そして口(顎)の感覚器官・消化器官が顔面骨で支えられ機能していること、そして顔貌に影響することを総合的に評価することが重要です。主だった骨折の部位としては、頬骨(頬骨弓を含む)・鼻骨・上顎骨・下顎骨・眼窩骨折などがあります。未治療のまま経過した陳旧性骨折による変形も治療の対象となる場合があります。
また、骨折だけではなく、新生児の頭蓋骨縫合早期癒合症といった疾患があり、他科と連携して治療を担当します。成人の場合でも、顔面骨の変形が治療対象となることがあり、顎変形症では、歯の噛み合わせの異常や顔貌が気になるといった場合には治療を行います。顔面に生じた悪性腫瘍治療で、顔面骨を摘出しなければならない場合の再建にも、できるだけ術前の状態に近づけるよう形成外科が担当します。

■けんこうQandA 循環器科(2)
ー「心不全」を理解し、防ぎ、守り、共に生きるために知っておくべきことー
Q:心不全には、どのような症状や段階がありますか?
A:現在心不全はABCDの4つのステージに分類されています。
ステージAは高血圧や糖尿病など、将来心不全のリスクとなる疾患を発症した段階で、心臓に形や機能の異常はない段階。
ステージBは高血圧症による心肥大や弁膜症、心筋梗塞や不整脈など、心臓に何らかの異常はあるものの、むくみや息切れの症状は出ていない段階ですが、既にこの段階で予防的な観点から積極的な介入が必要です。
症候性心不全(ステージC)の代表的な症状や兆候は、足の浮腫、夜間の咳、動いた時の動悸や息切れ、胸部苦悶感などです。高血圧症や糖尿病、不整脈の持病がある方や、弁膜症や心筋梗塞などの病気を指摘されている方で、この様な症状があった場合は、早めにかかりつけ医と相談をしてください。夜寝床に入ってしばらくしてから苦しくて起き上がりたくなる症状(発作性夜間呼吸困難)や、横になれない場合(起坐呼吸)はかなり危険な症状です。必要に応じて救急医療機関を受診しましょう。
治療しても、安静時に症状が出る状態を、ステージDといいます。

◎かかりつけ医の紹介・相談は、医師会事務局へ(ホームページURL【HP】https://www.iwaki.or.jp)

提供・問い合わせ:(一社)いわき市医師会
【電話】38-4201

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