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写真が語る「いわき」の歴史

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福島県いわき市

■大正時代の道路元標
道路に関する初めての包括的な法律となった「道路法」は大正8(1919)年4月に公布され、翌9年4月に施行されました。ここで初めて道路が国家の保有する造営物であることが明示され、さらに道路の等級を定め、国道、府県道、郡道(大正11年廃止)、市町村道が付されました。また、道路の付属物として、道路元標(げんぴょう)や里程標(りていひょう)(距離を示す標識)、道路標識が位置づけられました。
各市町村間の距離測定、さらには輸送経費や運賃算定の根拠などにするもので、具体的な道路元標の設置場所、様式、素材、材質などの形態に関しては、大正11(1922)年8月に内務省令「道路元標に関する件」で規定されました。
これによって、当時全国にあった1万2096の市町村は、それぞれの庁舎などに道路元標を設置しました。
しかし、その後の道路新設・拡幅や市町村の合併などにより、道標に関して維持管理の義務がないままに、実質的な機能を失っていきます。また、国道や県道の整備とともに市町村の庁舎を起点とする考え方は薄れていきました。
もはや歴史過程の1コマを告げる存在でしかないのですが、設置場所が移転したものを含め、市内には17カ所を確認することができます。
(いわき地域学會 小宅幸一)

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