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市民の健康教室

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福島県いわき市

■「健康日本21」って知っていますか
「健康日本21」とは、2000年に厚生労働省が始めた国民の健康増進を目的とした運動のことで、健康課題に対する目標数値を決めて、その数値を達成できるように、さまざまな取り組みを行うというものです。
2000年に第一次「健康日本21」として始まり、2013年からは第二次「健康日本21」として新たな目標が設定されて、これまで活動が続いてきました。また、2024年4月からは第三次「健康日本21」が開始となりました。
第三次「健康日本21」で決められた目標数値の中で代表例を挙げると、食塩については摂取量を現状の10.1gから7gに減らすほか、野菜の摂取量は現状の281gから350gに、果物の摂取量は現状の約2倍の200gに増やすこととしました。睡眠については心身の健康維持のために6~9時間(60歳以上は6~8時間)を十分な睡眠時間として、さらに十分な睡眠時間を確保できている割合を全世代の60%としました。また、一日の平均歩数の数値目標は20~64歳では8,000歩で、65歳以上では6,000歩としました。第二次「健康日本21」で設定された目標の中で、健康寿命は2019年時点で男性は72.68歳、女性は75.38歳となり、男性・女性ともに着実に延びつつあり、「健康日本21」の有効性が示唆されています。
今後、人生100年時代を見据えて生活習慣の改善を通して、さらなる健康状態の改善へと繋げる必要があります。

■けんこうQandA 放射線治療(2)
Q 放射線治療はどのような“がん”に有効ですか?
A がんを治すための治療法には、手術や薬による治療と共に放射線治療があります。放射線治療を受ける患者が多いのは、乳がん、肺がん、前立腺がん、頭頸部がん(顔からのどのがん)、食道がん、子宮頸がんの順ですが、ほぼ全てのがんでこの治療が行われています。日本ではがん患者の3人に1人が放射線治療を受けています。
がん細胞の種類によって放射線の効果は異なるので、全てのがんを同じように治すことはできません。小さながんであれば放射線治療のみで完治できますが、進行したがんでは手術や薬物治療と組みあわせて治療します。臓器の機能を残して治療できるのも放射線治療のよいところです。たとえば、頭頸部がんや食道がんでは、声帯や食道の機能を保つため、手術しないで放射線治療を選ぶことがあります。合併症や高齢のため手術が受けにくい人でも放射線治療は可能です。また、がんによる痛みや、神経圧迫症状、出血などを、放射線治療で和らげることができます。

■乳腺外科(2)
ー乳がんの症状を自覚した際の対応とはー
前回の記事では、無症状の40歳以上の女性で、2年に1度乳がん検診を受診していただくことが重要であるとお話しました。では、乳がんの可能性がある症状を自覚した場合はどのような対応が望ましいでしょうか。
結論から言えば、できるだけ早く医療機関を受診していただくことが重要です。というのも、検診で指摘される乳がんよりも症状をきっかけに指摘される乳がんの方が進行していることが多いからです。
また、新規に指摘される乳がんの大部分は、症状を契機に指摘されます。2006年から2016年にかけて浜通りで指摘された乳がん患者を調査したところ、4分の3は症状を伴って医療機関を受診していました。
乳がんの代表的な症状は胸のしこりや乳首からの赤色の分泌物などです。もちろんその全てが乳がんに伴うものというわけではありません。ただ、このような症状が現れた場合、医療機関を一度受診して、深刻な病気がないかドクターと確認しましょう。

◎かかりつけ医の紹介・相談は、医師会事務局へ(ホームページURL【HP】https://www.iwaki.or.jp)

提供・問い合わせ:(一社)いわき市医師会
【電話】38-4201

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