■七五三をみんなで祝う
7歳、5歳、3歳の時に祝う「七五三」は、平安時代後期にその原型が生まれました。かつては乳幼児の死亡率が高かったことを背景に、それぞれめでたい年齢まで元気に育ったことを祝う習慣が根付いたものです。
参詣するのは近隣の寺社などで、祝儀物として千歳飴が境内付近で売られました。その長さが子どもの長生きを象徴する菓子として江戸時代に売り出され、以後人気を集めました。
年齢と男女の組み合わせはいわき地方も含め地域によって異なり、呼び方も祝い方も異なっていました。
令和5(2023)年、NHKの番組「チコちゃんに叱られる」で、七五三を親戚・隣近所を招いて盛大に行う地域が紹介されていましたが、年配者に話を聞くと、いわき地方でも農村部を中心に行われていたと複数人からの証言があり、写真も出てきました。
今では、身内だけで行うのが一般的で、11月15日にもこだわっていないようです。
(いわき地域学會 小宅幸一)
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