11月は、一般的に霜が降る頃ということで、霜月と呼ばれるようになったといわれています。ほかに、雪待月、雪見月とも呼ばれ、そろそろ雪がちらつく時期を迎えます。二十四節気では、7日が立冬、22日が小雪となり、陽もだいぶ短くなり、冬を迎えて、雪が降り始める時期であることがわかります。
三春の秋祭りは、10月が旧城下町で、11月3日前後が周辺農村部の旧村の鎮守の祭礼です。以前は、村内を神輿や獅子が巡り、神社で三匹獅子舞や神楽が奉納されましたが、少子高齢化や震災、コロナもあって、現在も継続している地区は、少なくなっているようです。
三匹獅子舞は、太郎と次郎の雄獅子2頭と雌獅子1頭が、腹に抱えた太鼓を両手に持った撥で敲きながら舞う鞨鼓獅子舞です。富沢(火雷神社と天日鷲神社)、実沢(高木神社)、庄司(三輪神社)、滝(稲荷神社)、蛇沢(王子神社)、樋渡(樋渡神社)に伝わっていましたが、現在、多くの演目を継承して演じているのは樋渡だけとなりました。
太々神楽は、江戸時代後期から明治時代頃に流行し、御祭(厳島神社)、富沢(愛宕神社、天日鷲神社)、実沢(高木神社)、北成田(成田神社)、庄司(三輪神社)、貝山(白山比咩神社)、斎藤(見渡神社)、上舞木(直毘神社)などで演じられてきました。現在は、御祭、庄子、斎藤、上舞木で継承していますが、上舞木は春だけの奉納なので、秋に上演しているのは御祭、庄司、斎藤の3か所です。
11月3日に伝統芸能を見ることができるのは、樋渡の三匹獅子舞が午後1時頃から、斎藤の太々神楽は午後2時頃から、そして、庄司では笹山神社から午前10時頃に三匹獅子が練り歩き、11時頃から三輪神社で神楽が奉納される予定です。見学の際は、関係者の指示にしたがってください。
また、11月の4日、14日、24日は大師講で、中町や貝山、芹ヶ沢、西方などで、日毎に粥や団子、飯などを、弘法大師とも聖徳太子、あるいはもっと違う大師と呼んだ神様を迎えた祭りをしていたそうです。
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