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【歴民コラム】三春歳時記 皐月(さつき)

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福島県三春町

皐月とは、旧暦では梅雨時で田植えの時期なので(現在では5月が田植え時期ですが)、早苗を植える月から「さつき」になったといいます。二十四節気(にじゅうしせっき)では、5日が夏の始まりの立夏、20日は動植物が次第に育ち満つる頃の小満にあたります。また、1日は立春から88日後の八十八夜、5日は端午の節句です。
端午は最初の5日という意味で、毎月5日のことをいっていましたが、いつからか5月5日に限られるようになったようです。江戸時代の三春藩士の家では、4日までに柏餅を作り、親戚や親しい家に柏餅や初節句祝いを贈りました。また、番頭以上の上級藩士には、藩から菖蒲と蓬が配られ、屋敷の門や扉に挿したほか、一般の武士や町家でも、屋根の軒先に菖蒲や蓬を飾る軒菖蒲が行われました。5日は、早朝に屋敷の大門を開き、5つ時前(6時半頃)に登城し、昼は焼物に汁と飯、それに竹の子と蕗、長芋の煮しめの膳で祝いました。
現在の5月5日は子どもの日で、三春では花まつりの稚児行列が開催されます。10時にまほらを出発し、中町を経て、法蔵寺へ巡ります。花まつりは、釈迦の生まれた日とされる4月8日の灌仏会(かんぶつえ)・降誕会(こうたんえ)を、花御堂(はなみどう)に置いた誕生仏に甘茶をかけて祝う行事でしたが、大正時代以降、全国各地で仏教各宗派が協力して、稚児行列を開催するようになりました。行列では、釈迦の母親が懐妊した際、白い象が体の中に入る夢を見たことから、白い象が引かれます。

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