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【歴民コラム】三春歳時記 文月(ふみづき)

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福島県三春町

7月の別名は、文月といいます。これは、短冊に願いごとや詩歌を書いて笹に飾る七夕の行事や、書物を虫干しする習慣からついたとも、稲が生長し稲穂の穂含月や含月からふみつきになったとも言います。梅雨後半の蒸し暑い時期で、二十四節気では小暑と大暑にあたります。また、本来は立春・立夏・立秋・立冬前の18日間を土用と言いますが、今では夏の土用だけが残り、期間中の丑の日に鰻を食べるのが慣習となっています。
江戸時代の三春藩士の七夕は、まず、6日の早朝、芋の葉に着いた朝露を茶碗に採りました。そして、5色の色紙で短冊を作り、取って置いた朝露で墨をすって思い思いの歌を短冊に書いて、竹に結び付けて夕方までに立てました。7日の朝は登城して節句を祝い、帰宅すると寺へ詣でて、昼は家族でお祝いをしました。
7月は夏祭りの季節です。規模の大きなものでは、海の日の前の土・日曜日(今年は13・14日)が新町の田村大元神社(旧大元帥明王)、26日が荒町の八雲神社(旧牛頭天王)の祭礼で、どちらも長獅子が神輿渡御の先祓いをつとめ、大元神社では、三匹獅子舞も奉納されます。戦国時代に疫病が流行った時に、生水を飲まずに胡瓜を食べるように京都の祇園社からお告げを受け、それを実行すると疫病が鎮まったといいます。このため、八雲神社では胡瓜2本を献じて、1本をいただき、さらに境内の笹の葉を授かって、家に挿して置くと疫病が退散するという風習が伝わっています。
そして、荒町の法蔵寺では、本堂の回りの蓮や、墓地周囲のあちらこちらで紫陽花が咲き競います。また、お城山(三春城跡)でも、各地区のまちづくり協会の皆さんが整備した紫陽花が咲き揃います。また、28日は三春の里の夏祭りで、さくら湖の上に開く花火を楽しむことができます。

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