■第70回安達太良山山開き
二本松市長 三保 恵一
安達太良山は、火の山・神の山として、古代より多くの人々の信仰、崇敬の対象とされ、「岳山」「乳首山」と慕われ崇められてきました。
「日本百名山」や「花の百名山」の一つであり、初心者におすすめの「日本百名山」としても全国的に有名です。
万葉集や高村光太郎の詩集「智恵子抄」に詠われる恋の山としても多くの人々に愛されてきました。
5月19日には「第70回安達太良山山開き」が行われます。
安達太良山に源泉を持つ岳温泉から奧岳登山口までは、車で15分ほどと、手軽に自然を満喫することができます。
ロープウェイを利用すると1時間半ほどで山頂に到着するため、登山初心者や家族連れでも気軽にトレッキングを楽しめるのが魅力です。
初夏には、雪解け水の清冽な流れ、石楠花や高山植物が咲き誇り、夏は緑が滴り、秋は紅葉、それが終わると一面の銀世界、四季の豊かな彩りを楽しめます。
主峰安達太良の西の沼ノ平火口は、明治33年の大爆発によってできた巨大な噴火口で、荒々しい山肌に囲まれた月世界のような景色です。
新緑の中に清楚で純白のこぶしの花やつつじなどがひそかに咲き誇り、野鳥がさえずり、雪解け水を集めて流れる烏川の流れ、数々の滝を見ながら、悠久より続く美しい空間、素晴らしい大自然がこの安達太良山の中にあります。
喧騒とは無縁の神秘的な空間の中で日常を忘れ、ゆったりと時が流れる自然の懐に抱かれ、素晴らしい空間を多くの方々に満喫していただきたい。
安達太良山の美しい自然は地球からのかけがえのない贈り物です。この素晴らしさを多くの方々に体感していただけるよう登山道や道標の整備、美化に取り組んでまいります。
第70回安達太良山山開き、皆様のおいでを心よりお待ちしております。
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