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輝いている人を紹介します まちのキラリ

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福島県伊達市

■第64回県農業賞(農業経営改善部門)受賞 佐々木春男さん 明子さん(伊達地域)
可能な限り遊休農地を引き受け、農地の維持と地域の発展にご尽力されている佐々木さんご夫妻。地域のつながりを大切にし、経験と工夫を重ね、大規模栽培を成功させてきた。
明子さんを見つめる春男さんの眼差しに、二人が歩んできた温かな月日が垣間見えた。

▽モモ栽培390アール、効率化の鍵
6月後半から9月半ばまで14品種を栽培し、長く採るようにしています。干ばつや長雨に備えるリスク分散の意味もあります。天気が毎年違うから、そこが一番怖いよね。
箱崎には果樹共同防除組合があって、みんなの畑を一斉に消毒します。自分一人でやったら一日中消毒しなきゃだけど、5、6人で4時間くらいで終わるから、他の仕事をする時間も作れます。剪せんてい定も有志で集まってみんなでやりますし、昔からみんなでやる風土がありますね。

▽農地引き受け、大規模に栽培
林業も潮時かなと思っている時にモモやリンゴの畑を借りてほしいと頼まれることが増えてきました。採算が合わないと考える人もいますが、モモを買ってくれたお客さんに「リンゴある?」と言われたら「あるよ」って言いたい(笑)。人付き合いにもつながるから、大きく栽培して、全体として利益が出ればいいと思っています。自分が試食して、おいしいと感じた作物だけを出荷しているので、たくさんの人に食べてもらえたらうれしいです。

▽最初は失敗も…経験生かし指導
栽培面積を広げた当初は失敗もしたよ。「川中島」の隣に「はつひめ」を植えたら実がつかなくて…「受粉樹※がないから当たり前だ」と言われて(笑)。
自分も苦労したのに、新規就農者はなおさら。だから、最後まで面倒をみたいと思います。箱崎の若手みんなが「酒飲むぞ」とか何とか、声をかけて育ててくれてるね。農業をやりたいと言ってくれる新規就農者の存在はありがたいです。
※受粉樹…1本で実がつかない品種の受粉用の樹のこと

▽夢は大きく、箱崎地区全部!
今後、桃源郷出荷組合としてふるさと納税にも出すので、少しでも伊達市に協力できればと思います。また、防除組合を母体にして法人化ができれば、雇用の促進につながって、人も集めやすいと思います。
夢は箱崎地区全部、作ってみたいよね。品種構成をさらに分散するとか、方法はまだまだあると思います。夢や目標を聞かれたら果てしないですね(笑)

◇Profile
ささきはるお
1961年生まれ。高校生の時から父の仕事を手伝い、1979年に家業を継ぎ、林業の傍らモモなどを栽培してきた。2012年頃から農業規模を拡大に力を入れ、畑の借り入れを始めた。
◇Profile
ささきあきこ
1964年生まれ。結婚を機に就農。「(春男さんに)怒られながらやってます」と笑う。あうんの呼吸で春男さんをサポート。
◇主要作物(経営規模)
モモ(390アール)、リンゴ(80アール)、水稲(50アール)

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