■障がい福祉について、どのくらい理解していますか?
伊達市内の福祉事業所には、自分の特性を生かしながら一生懸命働く人たちがいます。
しかし、身内に関係者がいたり、福祉関係の業種に関わったりしなければ実情を知る機会は少ないようです。
実情を知るため、福祉事業所に伺いました。すると、そこには施設と人の、工夫と寄り添いがありました。
障がいの有無に関わらず、
「自分らしく働きたい」
「誰かの役に立ちたい」
という気持ちはみんな一緒のはず
毎年12月3日〜9日は「障がい者週間」。障がい福祉の関心と理解を深める週間と設定されています。他人事と思わず、この機会に考えてみませんか。
■《広がる可能性 いろいろな選択肢》障がい福祉のいろは
◇障がい者の就労
障がいと一言でいっても、手帳の種類だけで「身体」「療育」「精神」の3種類があります。さまざまな障がいがあり、中には一般就労(一般の企業などで雇用されて働くこと)が難しい人たちもいます。
「一般就労は無理でも働きたい」「経験を積んで、いずれは一般就労を目指したい」といった人を応援する施設が、障害者総合支援法に基づいて就労系の障がい福祉サービスを提供する就労継続支援事業所(以後、事業所と略)です。
◇障がい福祉サービス
障がい福祉サービスは、ホームヘルプなどの介護サービスと、能力向上のために必要な訓練を行う訓練等サービスがあります。先ほど触れた事業所は訓練等サービス内で支援を行っており、A型(雇用契約に基づく就労)とB型(短時間での無理のない就労)の2種類に分類されます。原則、障がい者手帳を持っていれば市職員による「認定調査」を経て、サービスを受けることができます。
障がい福祉サービスには障がい支援区分(支援の度合いを6段階で示すもの)が必要な場合があり、その際は「認定審査会」の委員による判定を行います。サービスを受けるまでの手順の確認は、社会福祉課職員(【電話】575-1274)や相談支援事業所にご連絡ください。詳細は「障がいのてびき」をご覧ください。さて、実情を相談支援専門員、利用者、事業所職員に伺っていきましょう!
◇本当の気持ちを伝えてほしい
伊達市社会福祉協議会相談支援事業所所長
阿部(あべ)ゆかりさん(相談支援専門員)
相談支援員は、相談者が何を望んでいるかを聞き取り、その人に合ったサービスに導く役割を担っています。仮にサービスにつながらなくても、関わりを持ち続けられるように取り組んでいます。多くの人は、そもそも日中の活動に何があるかわからない所からのスタートだと思います。だからこそ自分がどうしたいか素直に教えてください。「家族から言われて…」といった第三者の意見で始めても続かないことがしばしば。「本当は外に出たくない。在宅の支援ってありますか?」みたいな本音を、何より自分自身のためにぶつけてほしいですね。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>