文字サイズ
自治体の皆さまへ

地域の魅力 ふる里再発見

36/39

福島県伊達市

■伏黒村の蚕種屋(たねや)さん
伊達市教育委員会では、所蔵している歴史資料の目録作成を進めており、令和6年3月には第2集目となる「佐藤與惣左衛門(よそうざえもん)家文書(もんじょ)」の目録を刊行しました。同家文書は伏黒村(現・伊達市伏黒)の旧家に伝来した文書群です。内訳は、江戸後半の文書が1210点、明治以降の文書が149点です。江戸時代のものは主に、質地証文(しっちしょうもん)・金子借用証文(きんすしゃくようしょうもん)・小作証文・奉公人証文などです。また、同家の家業である養蚕業・蚕種(さんしゅ)製造業に関わる文書も多く、とりわけ天明4年~文政5年の農業日誌、天明3年~弘化3年の養蚕日誌、安永6年~寛政3年の諸品相場記録は貴重な歴史資料です。
天明3年(1783)から弘化3年(1846)に及ぶ養蚕日誌「蚕養記」には、日々の気候、蚕種生産の実績と販売先、蚕種行商の引配人との関係などが詳細に記録されています。この養蚕日誌を解読することにより、当時の蚕種製造・販売の実状を知ることができます。
但馬(たじま)国養父やぶ郡蔵垣(くらがき)村(現・兵庫県養父市)の上垣守国(うえがきもりくに)は、享和3年(1803)に養蚕技術書の『養蚕秘録(ようさんひろく)』を著しています。守国は明和7年(1770)に「藤屋」を訪ね、養蚕技術を習得し、その技術を但馬・丹波に普及させたと伝えられています。
明治以降の文書としては大正2年(1913)「新潟県蚕種販売帳」が興味深く、新潟県内各地での蚕種販売先が記録されています。

■令和6年度ミニ展示
古文書からわかる村の暮らし展

■5月19日(日)まで
伊達市保原歴史文化資料館

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU