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町史編さん調査余話(70)

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福島県会津坂下町

■旧五十嵐家住宅(6)
どんな民家が古いか
柱と柱の位置について
柱には屋根や床などの荷重を支える役割があり、一間間隔を基本に梁を懸け桁を繋ぎますが、古くは不規則で、一般に時代が古いほど細かに柱を入れ、新しくなるにつれて柱間は広くなる傾向があります。また、明治5年(1873)に一間を6尺(約182cm)に尺貫法が統一されるまで、その長さは時代や、地域によって違いがありました。
東日本の地域では江戸間の6尺間(182cm)、西日本では京間の6尺5寸(197cm)が基本でしたが、会津における一間は6尺3寸(約191cm)で、畳のサイズ一畳も6尺3寸のいわゆる「六三間(ろくさんま)」でした。地方差は、それぞれの地域での発達過程の違いともされますが、それでも画一化する理由には、畳や建具が普及し、規格化されることに伴い、寸法の統一が必要になったからだとされます。
さらに柱は、後世になればなるほど製材されたものが多くなります。東北地方では自然の曲を持つ材が多く、五十嵐家住宅にもその特徴が見られます。
余談ですが、一間の長さに違いがあることで、収量や年貢の納め高にも大きな影響が現れます。一間が6尺3寸(約191cm)だと、一間が6尺の会津以外の地域と比べ面積で約1平方メートル大きくなることになります。年貢など収量で税金を納める江戸時代では、他地方より多く納めていることになります。

▽会津坂下町 旧五十嵐家住宅内部
※旧五十嵐家住宅は、塔寺恵隆寺(立木観音)東側にあります。
旧五十嵐家住宅内は、柱や梁がむき出しになっており、当時の家の骨組みがわかりやすくなっています。ぜひ直接見においでください!

問い合わせ:町史編さん室
【電話】83-3010
※中央公民館2階にて『会津坂下町史』を販売しています。
(平日午前8時30分〜午後5時)

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