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町史編さん調査余話(67)

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福島県会津坂下町

■旧五十嵐家住宅(3)
▽どんな民家が古いか~共通の特徴について(外観編)~
封建時代に建てられた民家はさまざまな形で階層的な特徴が残されていますが、それらを越えて民家には次の7つの視点から古さを物語る共通の特徴があります。
(1)屋根材・用材
(2)軒(のき)の低さ
(3)一間ごとの柱
(4)手斧(ちょうな)仕上げ
(5)柱と柱の位置
(6)柱立て(掘立(ほったて)柱・石場(いしば)建て・土台敷き
(7)間取り

▽今月は外観から家の古さを知る方法として、(1)(2)(3)を紹介します。((4)~(7)は次号以降に掲載)
(1)屋根材・用材…長い間茅葺きの時代が続きましたが、トタン(会津などの雪国・盆地)や瓦(海沿いや平地)に移行した後、茅葺屋根は現在一般住宅ではほとんど見られなくなりました。
(2)軒の低さ…簡単に家の古さを知ることができる指標です。軒が低い方が古い民家であることが多く、これは大工道具と建築技術が民間にも普及したことによる影響で、窓の割合が多くなったり建具などが生まれたりと、生活環境が変化する要因にもなりました。
(3)一間ごとに立つ柱…柱間を広くとることは上部を支える重量計算、工夫の技術がないとできないので、それらが発達するまではできるだけ狭い間隔で柱を立てています。

▽問い合わせ
地域によっての違いがありますが、一般的な人々の住居の変化をわかりやすく示すと下の表のようになります。
特徴:時代が新しくなっていくに連れての変化
一間ごとの柱間:
・隔狭い⇒次第に広くなっていく
・軒の高低低め⇒次第に高くなっていくことにより、下図のように屋根部分が狭くなっていきます
石器時代(竪穴住居)⇒江戸時代(移築前旧五十嵐家)⇒現代(福原公民館)

問合せ:町史編さん室
【電話】83-3010
※中央公民館2階にて『会津坂下町史』を販売しています。(平日午前8時30分〜午後5時)

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