■旧五十嵐家住宅(13)
展示の民具について(5)
筋引(すじびき)・定板(じょうばん)
田植えをする際に使う道具に筋引と定板があります。いずれも苗を植える位置を記す定規で、代掻(しろか)き終了後にこれらを使用し田面に縦横に等間隔の印を付け、その場所を目印に田植えを行います。
筋引は「ひとりかじ」ともいい、長さ3・5メートルくらいの横桟(さん)2本に十数本の割竹を八寸ほどの等間隔に打ち付けたものに長い柄をつけたものです。使い方は、田の縦横に2回作業を行い田面に印をつけて、その交差部分に苗を植えます。
定板は、八寸や八寸三分の枡目を板状にしたもので、交差部分に植え付け場所を記す短い桟(さん)が付けてあり、「イボ定板」ともいいます。1枚が二間半くらいの大きさでひっくり返しながら進むと田に格子目が付きます。稲の品種などによって間隔の違いがありますが、4枚繋げば十間=一反歩の横幅に合うように工夫されています。
右の定板が新しく旧五十嵐家住宅の民具展示に加わりました。ぜひ実物を見にいらしてください!
▽旧五十嵐家住宅
入館料無料です。
所在地:会津坂下町大字塔寺字大門一四六六番地
開館時期・時間:4~11月・午前9時~午後4時
※月曜定休
問い合わせ:町史編さん室
【電話】83-3010
※中央公民館2階にて『会津坂下町史』を販売しています。
(平日午前8時30分~午後5時)
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