会津図書館では貴重な所蔵資料をデジタル化して公開しています。その中から懐かしい風景などを紹介します。
■今回、紹介するのは「若松市庁舎」
1899(明治32)年4月1日、「若松市」は福島県初の市として誕生しました。最初の庁舎は、大町一之町(現在の神明通り北側)に建てられた小学校の校舎を利用していました。その後、元北会津郡役所の跡地(現在の東栄町)を敷地として、1937(昭和12)年に鉄筋コンクリート造り3階建て(一部4階建て)の庁舎が完成しました。庁舎は、ネオ・クラシズム様式(※)の影響を受けたデザインで、正面入り口はアーチ状にかたどられ、雨除けの庇(ひさし)には櫛(くし)形の飾りが装飾されています。また、庁舎内の正面階段の踊り場には市の徽章(きしょう)をあしらったデザインのステンドグラスがあるなど、市のシンボルとして長く親しまれてきました。現在は、2025(令和7)年度に完成予定の新庁舎の建設工事が進められており、庁舎の一部を保存・活用した外観のデザインとなっています。
※…18世紀中期から19世紀初頭に、西欧で流行した芸術思想やその表現様式
問合せ:会津図書館
【電話】22-4711
<この記事についてアンケートにご協力ください。>