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高校生発 ロールモデルをみつけよう!LET’S GO

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福島県南相馬市

13人の高校生が「憧れの大人」を取材

ArtyJUNGLE(アーティジャングル)
代表 宮森 佑治(ゆうじ)さん

◆ファッションへの探究心
小高区の駅前通りにお店を構えるArtyJUNGLEは、麻や綿などの天然素材の生地を使うことで肌に優しく、体になじみ、長く愛用される服を作ることを大切にしています。お店を営む宮森さんは、幼い時からもの作りが大好きでした。徐々に服作りへの関心が高まり、ファッションの専門学校に進学します。卒業後、専門学校の講師でデザイナーでもある師匠の下で学びを深めた宮森さんは、師匠の勧めもあり、原町区にお店を立ち上げました。立ち上げ当初は流行の最先端を追求した宮森さんですが、2014年、ミラノコレクションに作品を出展した時「丁寧な縫製を生かしたシンプルな服」の良さを再認識します。この時の経験が今のコンセプトを確立させたのです。

◆東日本大震災から復興に向け
震災後、自身も大変な中、音楽家たちによる野外イベントや、主催した講演会で福島の復興の姿や感謝の気持ちを伝え続けます。南相馬市内では「光のモニュメント」プロジェクトのサポートなど、本業以外の分野も熱心に取り組みました。また、2016年から2018年は市内の学生たちと服のワークショップやファッションショーのイベントを行うなど、明るい話題を作ろうと意識して活動していたそうです。

◆小高との関わり
原町区に構えたお店は、2022年3月の福島県沖地震で大きなダメージを受け、移転せざるを得なくなってしまいました。そんな中で新たなスタートの場所として選んだのが小高でした。
小高区は、原発事故による避難指示が解除されてから、新たな事業やもの作りに取り組む人が多く集まっています。宮森さんは「原町で多くの人に支えてもらった経験を生かし、ここ小高で、もの作りに携わる人たちとの交流を通して一緒に新しい動きを作れたらうれしい」と笑顔で話します。

◆目標を決める
「目標を先に決めると、壁にぶつかった時も、自分で目標に向かう方法を探すことができる」と宮森さん。自分のありたい姿を思い描くことができれば、どんな方法や手段でも目標に向かえる。そう力強くおっしゃっていたのがとても印象的でした。

●編集後記
取材の中で、服をデザインする-いわば学校の授業のように正解がない「芸術」と日々どうやって向き合っているのかお聞きしたところ「何度も試行錯誤して方法を変えながら取り組み、自分の中の道を見つけていく」とおっしゃっていました。
私たちが今後の人生を歩む中で、答えのない問いに向き合うことに逡巡(しゅんじゅん)した時は、宮森さんの言葉を思い出して「まだ別の方法を試していない、もう一回やってみよう」とさまざまなことにチャレンジして自分の選択肢を広げていきたいです。
-編集部員代表 相馬高2年 高野 育恵(いくえ)さん

(一般社団法人あすびと福島編集協力)

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