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自治体の皆さまへ

行政区長会・夏季研修会の報告

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福島県双葉町

去る7月12日、13日の行程で「復興のまちづくり成功例・宮城県女川町の取り組み」などについて、わが町の将来の姿を重ねながら研修してきました。女川町は東北電力女川原子力発電所立地の町、水産業中心の人口約1万人の町でしたが、東日本大震災で家屋の9割が津波などにより被災し、現在人口が約6千人弱になり、「新しいスタートが世界一生まれる町へ」と話題になっていました。以前、当町に応援職員としてお世話になった土井英貴さんに案内・説明をいただきました。高台に移転された新役場庁舎には保健センターや図書館、また来庁した町民同士の交流が図られるようなホール、研修室などが併設され非常に利便性のある庁舎と感じました。近くには施設一体型小中一貫教育学校や医療施設、住宅団地などが高台に移転され、「海との共存」のテーマを掲げたまちづくりは「あえて堤防は高くしない、海と一体型とした商業エリア」、近くには水産業の団地化が整備されるなど、海をバックとした景色にはまるで絵画を見ているようでした。まちづくり会議では産業団体などの民間が中心となり、「今後の復興には10年、20年もかかるもの、将来のまちづくりには還暦以上は口出さず、若いものに託そう」と若者と行政の活動の後押しをしたとのこと。女川町の地形的な面もあるが非常にコンパクトに生活環境が整った町となって近年移住者も増えているとのことでした。震災後すぐに復興に取り組めた町と、わが町のように12年余の避難の状態、更に今でも原子力災害の影響がある町とを簡単に比較はできませんが、復興まちづくりに関して「女川の町は俺たちが守ると町民や産業界、行政・議会が一丸となって突き進んだこと」については大変感銘を受けました。
「先祖が守り、生まれ育った町へのふるさと愛と町外の方々の新しい風が町の復興の原動力となる」との土井さんのアドバイス。他、災害によっての行政区再編も重要な検討課題となり、行政区と自治会との二重行政区との在り方や産業団地を新たに行政区同等の女川産業区と設定、自主防災活動や産業の新興、住民の交流を図ることなどを話されました。
帰りのバスの中で各区長から、「復興は町民と行政が一体となって」、「町への関心を高め、移住者も住みやすい町に」、「身の丈に合ったコンパクトなまちづくりを」等、全員が感想を述べ、大変有意義な研修となりました。
町、関係者の皆さまに厚く御礼申し上げます。

双葉町行政区長会長 木幡敏郎

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