「愛着がわいて、双葉町がふるさとで良かったと心から思いました」
9月28日と29日、双葉町内において新成人チャレンジ事業“ふるさとを、見よう”プロジェクトを実施しました。今年18歳から20歳を迎える町民を対象に、まち歩きや参加者同士の交流を通じて、ふるさと双葉町を感じてもらうことを目的に町教育委員会が今年から実施する事業で、福島県内外の避難先から20人が参加しました。
参加者からは「同世代の子たちに会えてとても楽しかった」「双葉っていいなと改めて思った」「地元が好き」「県外に住んでいたので地元意識はあまりなかったが、地元だという気持ちが芽生えた」との声もあり、双葉町で2日間を過ごし、ふるさと双葉町を感じてもらうことができました。
■9月28日
町役場に集合し、舘下明夫教育長のあいさつから“ふるさとを、見よう”プロジェクトが始まりました。4つのグループに分かれた参加者は緊張が見られましたが、自己紹介、アイスブレイクを経て、昼食に地元飲食店“ペンギン”の特製弁当をいただくころには笑顔も見られ、和気あいあいとした雰囲気になりました。
午後は、双葉町についての説明を受け、JR双葉駅周辺や震災当時の様子が残る長塚の消防団第2分団の屯所などを歩いて見学しました。その後バスで向かったふたば幼稚園では、震災当時の物がそのまま残っており、自分の描いた絵や持ち物を見つけた参加者からは「嬉しいような、悲しいような複雑な思いをした」との感想も聞かれました。夜は双葉花火を観ながら“夢ふたば人”の焼うどんをいただき、ホテルアルム双葉に宿泊しました。
■9月29日
朝は海岸を散歩し、その後中野地区復興産業拠点に立地する伊藤物産(株)や浅野撚糸(株)を見学し、「どんな思いで町に会社を設立したのか」「どんな双葉町にしたいか」など事業者の視点から話を聞きました。続いて、町役場に移動し、伊澤史朗町長との懇談が行われました。伊澤町長は「双葉町はほかの町よりも帰町が遅れましたが、復興の歩みを着実に進めており、今後のまちづくりには若い皆さんの力が不可欠です」とあいさつし、昼食時には各グループを回って一人一人に話しかけながら町の現状や普段の生活などについて参加者と懇談しました。
昼食後は、若手町民との交流会が行われ、町に対する思いや震災時のことなどをお互いに話し合いました。その後は双葉ダルマの絵付けを体験し、思い思いの色で絵付けをした自分だけの双葉ダルマを完成させました。最後は、2日間で感じたこと、考えたことを振り返り、自分の言葉でグループ内にて発表しました。町では、今後も若い世代の町との結びつきを目的とした事業を継続して行います。
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