町の海岸沿い、帰還困難区域(中間貯蔵施設区域内)に、白くてピラミッドのような形をした、ひときわ目を引く建物があります。マリーンハウスふたば。東日本大震災以前、海水浴客やキャンプ場の利用者でにぎわっていた双葉海水浴場・同海浜公園を象徴する建物でした。
マリーンハウスふたばは、双葉海水浴場の海の家としては二代目になります。最初の海の家は、1964年(昭和39年)に建設されました。木造の平屋建てで、建物内は板の間になっており、そこで休憩できるようになっていました。
マリーンハウスふたばが建設されたのは1987年(昭和62年)のことです。鉄筋コンクリート造りの4階建てで、2階がシャワー室、3階が休憩室となっており、4階は展望テラスになっていました。双葉海水浴場は、環境省による『快水浴場100選』に選ばれるなど、福島県内でも指折りの海水浴場で、海の家であるマリーンハウスふたばは、海水浴場とともに町のシンボルでもありました。
2011年(平成23年)3月11日に発生した10メートルを超す津波によって、マリーンハウスふたばも被災しました。津波は3階まで到達し、その痕跡は今も残っています。
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