■町民の皆さまへ
双葉町長 伊澤史朗
東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故から3月11日で丸13年が経とうとしています。
令和6年の新しい年を迎えたばかりの元日の午後、最大震度7の能登半島地震が発生し、大規模な災害に見舞われました。あれから2カ月が過ぎましたが、今もなお被災した多くの皆さまが不自由な生活を強いられています。長期にわたる避難生活を経験している私たちだからこそ余計にその大変さや辛さがわかります。被災された皆さまの心と体の健康と一日も早い復旧・復興を願わずにはいられません。双葉町としては、石川県、富山県、石川県志賀町、輪島市、新潟県柏崎市、刈羽村にそれぞれお見舞金をお送りしました。その他、福島県と連携して職員の派遣を調整するとともに、ペットボトルの水などの支援物質の提供を予定しています。さらに本庁舎窓口や各支所に「令和6年能登半島地震災害義援金」の募金箱を設置して、来庁者や職員からのお見舞金をお送りすることとしています。
さて、双葉町は令和5年を復興の加速化元年と位置付けし、各種復興事業に取り組んでまいりました。昨年1月には震災後初めて町内で双葉町ダルマ市を開催しました。2月には、双葉町診療所が開所し、11月からオンライン服薬指導実証事業も始まっております。5月には学校設置検討委員会を設置し、双葉町の学校教育のあり方や町内での学校再開時期等について検討を進め、本年3月末には教育基本構想がまとまります。7月にはJR双葉駅前で未来双葉会の主催により13年ぶりに「双葉町盆踊り」を開催していただき、懐かしい相馬盆唄が町内に響きわたりました。8月には町産業交流センター内にコンビニエンスストアがオープンし、町内での買い物環境が大きく改善しました。そして、地域の安心・安全を守るため消防団第1分団、第2分団屯所が落成しました。9月には帰還困難区域のうち「特定帰還居住区域」として下長塚・三字行政区の復興再生計画を申請し、内閣総理大臣の認定を受け、両行政区の一部で12月20日から、除染や建物解体が始まりました。また、新たな区域を追加するため国等との協議を進めているところであり、住民の皆さまからいただいたご意見を反映し、国に申請する予定です。引き続き、帰還困難区域全域の避難指示解除に向けて粘り強く国に要望してまいります。10月には双葉町消防団秋季検閲式を震災後初めて町内で開催しました。
さらに、中野地区復興産業拠点では、4月に浅野撚糸(株)双葉事業所がグランドオープンし、6月には温浴施設と居酒屋を兼ね備えた「さくらの里双葉」がオープン。7月にはフレックスジャパン(株)「ひなた工房双葉」が開所。10月には不動産業の大和ライフネクスト(株)と企業立地協定を締結。大和ライフネクスト(株)は、令和7年度完成を目指して双葉町にカンファレンスホテルを建設します。現在23件の企業と企業立地協定を締結し、18社が操業を開始しております。
大震災から14年目となる辰年の今年は、努力してきたことが実を結んで成就する年と言われています。今後も復興まちづくり計画(第三次)の実現に向けて各種復興事業に取り組み、着実に復興の歩みを進め、引き続き町民の皆さまの生活再建に努めてまいります。
草木が芽吹き春の訪れが感じられるようになりましたが、三寒四温で寒暖の差が大きい日が続きます。また季節の変わり目ですので体調管理には十分気をつけてお過ごしくださいますようお願いいたします。
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