■慢性腎臓病(CKD)を知っていますか?
CKDとは「慢性腎臓病」のことで、主に糖尿病や高血圧などの生活習慣病の悪化により発症し、放置したままにしておくと人工透析や腎移植に至る病気です。慢性腎臓病は成人の8人に1人がかかっていると言われています。
CKDが進行すると夜間の頻尿、むくみ、貧血、身体のだるさ、息切れなどの症状が現れます。気になる症状があれば、医師に相談しましょう。
●定期的に健診を受けましょう
CKDの初期には自覚症状がほとんどありません。定期的に健診を受けて、尿検査や血液検査をすることが早期発見につながります。
▽尿検査
腎臓に障害があると血液中のたんぱく質が尿に漏れ出します。このため、尿中のたんぱく量を測定することで、腎臓の状態が分かります。
▽血液検査
血液中にある老廃物の一種である血清クレアチニンは通常、尿中へ排出されますが、腎臓の働きが悪くなると、尿中に排出されずに血液中に溜まっていきます。このため、血清クレアチニン値が高いということは腎機能が低下していると判断できます。
また、この血清クレアチニンの値と年齢、性別によりeGFRを算出できます。eGFR値は腎機能を知る指標です。eGFRが90であれば腎臓は約90パーセント働いていることを示しています。
※eGFR(推算糸球体ろ過量)
▽CKDの予防
CKDを防ぐためには、塩分を控えめにしたバランスがとれた適量の食事と適度な運動などで生活習慣病を予防・改善する、また、禁煙、適切な飲酒、休息をしっかりとるなどの適切な生活習慣を身につけることが重要です。生活習慣病で治療中の方は、治療を継続するとともに、かかりつけ医などに相談しながら生活習慣の改善に努めましょう。
(参考 日本腎臓協会ホームページ)
eGFR低下(60未満)または尿タンパク(+)以上の場合は必ず受診し精密な検査を受けて原因を明らかにしましょう。
■健康に配慮した飲酒を知って、上手につきあっていきましょう
アルコールは、高血圧、循環器疾患、がんなどに深く関連していると言われています。第四次健康きたかた21では、「飲酒」については以下の3つを目標にしています。
(1)生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の減少
(2)20歳未満の者の飲酒をなくす
(3)妊娠中の飲酒をなくす
市の実態(令和4年度)としては、多量飲酒者(1日平均アルコール60g以上」の割合が男性は平成30年度の基準値の18.3%から17.2%、女性は11.6%から8.8%と、男性は目標値の14.6%に達成できず、女性は目標値の9.3%を達成できました。しかし、生活習慣病のリスクを減らし、より健康に配慮した「飲酒」を意識してもらうために、新たに目標を設定しました。新たな目標は、(1)に示した内容で、生活習慣病のリスクを高める飲酒とは「1日の純アルコール摂取量が、男性40g以上、女性20g以上」となっています。
飲酒は、コミュニケーションの助けになったり、ストレスを一時的に和らげたりする効果もあります。適切な量を知り、上手につきあっていきましょう。
▽1日平均純アルコール20gに換算されるお酒の量ってどのくらい?
・日本酒 一合(180ml)
・ビール(500ml)
・ウイスキー(60ml)
・ワイン(200ml)
・焼酎(約100ml)
問合せ:保健課 健康推進室
【電話】24-5223
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