■菊地養之助《春を待つ》1983年 100センチ×80.3センチ 紙本著色
菊地養之助(きくちようのすけ1908~2003)は、大沼郡本郷村(現会津美里町)出身の日本画家です。1947年、福島市出身の吉井忠らとともに「前衛美術会」結成に参加し、日本画団の革新を担った団体「創画会」の創立会員としても出品し続け、従来の日本画にはないモチーフを描くことで新しい美術を目指しました。当館では2006年に「菊地養之助展」を開催しました。
養之助は、農民や労働者のかざらない生活や、家族愛をテーマとした作品を描いています。本作に描かれている2人の少女は、厚手の上着を纏いながら柔らかな笑みを浮かべ、暖かで穏やかな春を待っているかのようです。
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