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ほっときらり通信

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福島県喜多方市

喜多方市地域・家庭医療センター「ほっと☆きらり」
医師 武田仁

■血圧の薬、いつまで飲めばいい?
みなさんこんにちは、今回は血圧の話です。時々「血圧の薬を一度飲み始めると、やめられないんでしょうか?」と心配する方がいます。結論から言うと、血圧の薬を飲んでいても、やめることはできます。しかしその前に、なぜ血圧の薬を飲まなければいけないか、ということを正しく理解しておくことが大切です。
高い血圧を放置していると、全身の動脈が傷ついて狭く、硬くなってきます。この動脈硬化が脳の血管で進めば脳梗塞、心臓の血管で進めば狭心症や心筋梗塞を起こしやすくなります。また、心臓や腎臓などの内臓は長期間高い血圧にさらされると、機能が落ちて正常に働かなくなってしまいます。自動車に例えれば、急発進、急ブレーキ、スピードの出しすぎなど、車体に負担のかかる運転をしていれば、さまざまな部品が消耗し、劣化が進み、故障しやすくなるようなものです。血圧の薬を継続的に服用して血圧を下げておくことで、全身の血管や内臓を高血圧の害から守ることができます。
高血圧の人が血圧の薬をやめれば、数週間で血圧は元の高い数値に戻ってしまい、全身の血管や内臓は再び高い血圧にさらされ、老化が進むことになります。人間の血管や内臓は機械の部品とは違い、古くなったり壊れたりしても気軽に新品と交換することはできず、一緒に生きて、死ぬまで使っていくものです。高い血圧や血糖、悪玉コレステロールはしっかりと下げ、喫煙などでむやみに傷つけず、長持ちするよう大切に使っていきたいものです。

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