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町長コラム 真(ま)こらむ第27回

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福島県国見町

■愛情の気配~青少年剣道大会~
今年で58回目の国見町・桑折町青少年健全育成剣道大会。暑い中の熱戦。剣士たちの試合ぶりに心打たれる。特に今年は、小学2年、6年、中学2年、3年の4兄弟と母親の5人で参加する家族に目が留まる。
団体戦。4兄弟が小6と中3のチーム、小2と中2のチームに分かれて対戦したときのこと。小2の弟と小6の兄の試合。激しい当たりに仰向けに倒れ、面が外れそうになる小2の弟。試合中断。同じチームの中2の兄が駆け寄り、面を外し、顔をのぞき込む。泣きじゃくる弟。母親と一緒に面を着け直してあげて「大丈夫だよ、行け!」と試合場に送り出す。再開。弟が兄に挑む。兄は手加減しない。兄の勝ち。悔しくて泣く弟に声を掛けてから自分の試合に臨む中2の兄。負けた子の肩を抱いて励ます母親。気になって尋ねると「母親は大学でも剣道してた有段者。今も4人の子どもたちと一緒に剣道してるんだよ」と、審判長の佐久間広昭さん。
兄弟であっても、親子であっても試合は試合。でも、試合が終わると家族5人で楽しそう。その中心にいるのは小2の子。母親と3人の兄たちは、剣道を始めたばかりの小2の弟を気遣い、可愛がってる気配がすごい。
改めて会場を見渡すと、その気配は大会を運営する審判、計時、記録、救護の係を担う剣道連盟支部役員、保護者たちも醸し出してる。小学生と中学生の剣士たちに、会場にいる大人たちが注ぐ眼差しに、たくさんの愛情を見た大会…。素敵でした。そしてまた来年。
引地真

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