むかしむかし、七ヶ宿街道のひとつ上戸沢宿で、子どもたちが大勢集まって騒いでいました。親父さんが、子どもたちは何を騒いでいるのかと覗いてみると、皆でお地蔵様を泥の中に埋めて大喜びしていました。親父さんは「何て罰当たりなことをしているんだ」と驚いて、大急ぎでお地蔵様を取り上げ、水できれいに洗って、自宅の床の間に飾りました。
するとその夜、親父さんは急にお腹が痛くなったそうです。不思議に思った親父さんは後日、お祓(はら)いをしてもらうと、『せっかく楽しく子どもたちと泥遊びをしていたところだったのに、邪魔をしないでほしい』とお地蔵様が怒ってしまったので、お腹が痛くなったのだと言われたそうです。
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