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国見の民話かるた

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福島県国見町

■第九回 俵藤太秀郷と平将門
首のない 将門来たと 子ども言い
むかし、瀬田の唐橋で大ムカデを退治したと伝えれられている俵藤太秀郷(たわらとうたひでさと)が、平将門(たいらのまさかど)とその残党を討伐するために国見町にやって来たそうです。
俵藤太は何度も将門を討とうとしたのですが、将門はいつも7人に分身していたので、誰が本物か分からず困り果てていました。
ところが、将門の側女(そばめ)だった「桔梗(ききょう)の前」に俵藤太は惚れていて、互いに良い仲になっていたこともあり、将門の弱点をいろいろと聞き出しました。すると、「本物の将門は、ご飯を食べている時に喉仏が動くから、それを討ちなさい」と桔梗の前が話したそうです。そして俵藤太は、本物の将門の首をついに討ち取ったのです。
将門は首のないまま、追われて藤田の方に逃げて来ました。子どもたちに「あれ、首のない人来た」と言われると、ばたっとひっくり返ってしまいました。
だから、東京に将門の首があって、国見町に骨が埋まってるなんて話があるそうです。

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