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町長コラム 真(ま)こらむ第31回

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福島県国見町

■国見の真心と恩返し
緊急地震警報が鳴る。穏やかな元日が一変。日を追うごとに悲しみが増すニュース映像は、能登の人たちへの思いを募らせる。
思い出す。そして想像する。東日本大震災と原発事故、水害、2度の大きな地震。着の身着のまま避難所に向かう。高齢の親を気遣い、避難所に入らず一緒に車中泊する。水も電気も食料もないまま氷点下の夜を過ごす。人手と水、医薬品が足りない病院。余震と寒さに震える心と体…。私たちの「あのとき」がよみがえる。
少しでも力になりたいと国見町が備蓄してるシート、アルファ化米、お粥、防災ゼリー、水の提供を石川県に、町職員派遣を福島県に申し出る。「義援物資が殺到。調整に時間が必要。改めて連絡します」と石川県。「国見町職員2人は、25日から31日まで富山県氷見市へ派遣をお願いします」と福島県。
公立藤田総合病院では、医師、看護師2人、薬剤師を15日から19日まで石川県七尾市の公立能登総合病院へ派遣。福島県内の病院では初。国見町が譲与した高規格救急自動車に、目一杯の薬剤、医療器材を積んで向かう。
令和3年、4年の地震で全壊、半壊世帯に800万円を超す義援金をいただいてる国見町は、義援金の受け付けも始める。たくさんの人から寄せられてる。小学生と中学生も自発的に義援活動をする。応援の寄せ書きと一緒に。
被災のたびに私たちが勇気づけられたことを多くの人がしてる。恩返ししてる。国見の優しさにほっこりする。私たちがそうだったように「いつまで続くの?」と不安が尽きない能登の人たちに、国見の心を寄せてる。
引地真

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