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国見の民話かるた

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福島県国見町

■第十三回 伊達小僧
じんすけは スポーツ万能の 大泥棒
伊達小僧のほんとの名前は、斎藤甚助(じんすけ)と言って剣術の達人でした。泥棒も達者で、全国を荒らしていたらしい。足も早くて、なんでも一晩で仙台まで行っていたとか。
三度笠(さんどかさ)を胸にあてて、それが下に落ちてこないほどの速さだったという。稲杭(いなぐい)一本あれば、塀なども簡単に飛び越せる身の軽さ。
とうとう駐在所が捕まえに行く時、警察官は内心怖くてビクビクしながら行ったところ、甚助はメソメソ泣いていて、気の弱い一面もあったそうです。
監獄でお勤めしているうちに愛する人と出会い、一緒になりました。
年老いてから、生まれ故郷に帰りたくなったらしく、ばあさま(妻)と二人で帰って来ました。二人には子どもがおらず、村の人々は哀れに思い、小学校の用務員として雇いました。
甚助は、その頃には悪い虫が治まっていました。
でも、ばあさまの方は、時折、良い襟巻きを盗んでいたようでした。
甚助の方が先に亡くなり、ばあさまは、しばらく心を痛めていたそうです。

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