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国見の民話かるた

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福島県国見町

■第十七回 忠蔵名主(ちゅうぞうなぬし)
代官を 知恵で負かした 忠蔵名主

これは光明寺村の忠蔵名主のお話です。
春、竹の子が出るころ、「竹の子なんぼ出た」と見まわりにやってきた代官。代官の見まわりによって、その年の年貢が決められていました。
今年は竹の子の当たり年で、見せれば税が跳ね上がると思った忠蔵は、「竹やぶばっかで、ちっとも大きいのがねぇ。それにヘビが出て、おっかなくて行けねぇ。かかあ、足袋よこせ」と、さもヘビが出るような支度をしました。それを見ていた代官は、気味悪くなり「そうか、ヘビが出てはおっかねぇからやめた」と、見まわりをしたことにして、忠蔵が出したどぶろく酒を飲んで帰りました。
また、年貢とは別にモミを出し、穀蔵に納めて置かなければならず、これも代官の査察の対象。忠蔵は、中はヌカ、表はモミの俵を作り、俵の入口のモミを見せて、泥酔した代官は「いいぞはぁ」と、言いました。
租税から逃れようとトンチを働かせた忠蔵名主でした。

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