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自治体の皆さまへ

特集 地域おこし協力隊~生業(なりわい)の種を蒔く(1)~

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福島県国見町

地方への定住・定着を促進する施策として地域おこし協力隊ができてから今年で16年。
都市地域から住民票を移し、地域協力活動を担う協力隊を、今では1000を超す自治体が受け入れ、6000人ほどの協力隊員が全国で活動しています。

「地域おこし協力隊」という制度を何のためにどう活用するのか。
この間、各地で試行錯誤が続いてきました。
そして現在、「地域課題解決に取り組みながら自己実現していく」といった従来のイメージにとどまらない、個々のキャリア形成にも資するユニークな試みが次々と生まれてきています。

この町にも、さまざまな思いを抱いて活動している地域おこし協力隊がいます。
地域ブランドや地場産品の開発、農業への従事、地域教育―。
自分自身がやりたいことを本気で考え、地域課題と向き合い、未来につながる仕事を体現するために突き進む地域おこし協力隊の‟現在”を取材しました。

■No.01 生産する側になりたい
農業部門 山田岳(やまだがく)さん

食品づくりに興味があった山田さんは、食品メーカーで経理を担当していたが、生産現場に関わりたいという思いから農家を目指すようになった。青森県や秋田県で野菜と米の農業体験を重ねた中、果物が好きなことから果樹農家を志望。首都圏で開催された「就農フェア」で国見町のブースを訪れ、桃農家になるまでのステップが明確で、「ここでならやりたかったことができる」と思い、地域おこし協力隊に応募した。
現在は、佐久間敏雄さん(森山)のもとで研修中。「長年やりたかったことができているので作業すべてが楽しいです。天候に左右されるところも農業をやっていると感じます」とうれしそうに話す山田さん。
1年目の今年は、1年間の作業の流れを覚えることを中心に取り組んでいる。2年目は、引き続き、技術や経験を積みながら、就農後の計画や自分なりの農業ビジョンの構築を進めていく予定とのこと。
受け入れ農家の佐久間敏雄さんに山田さんの印象を聞いたところ、「非常に真面目。もっと気楽にやってもらえれば。教えることが山ほどあるが、ひとつずつ覚えて、国見の桃農家になってほしい」と期待を寄せていた。

▽山田岳さん
東京都青梅市出身。前職は食品メーカーに勤務。「食」の生産現場に携わりたい思いから令和6年4月より地域おこし協力隊として農家を目指し、研修中。

▽佐久間敏雄さん
受け入れ農家として山田さんを指導。桃、りんご、あんぽ柿を生産。農業歴40年の大ベテラン。

▽Future ミライのハナシー私がこの町でやりたいことー
一人前の桃農家になって、支えてくれた方に恩返しすること
新参者の私を、快く受け入れてくれた国見町の方々へ感謝の気持ちを形にして、恩返しできるように、一人前の桃農家になっていきたいです。

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