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自治体の皆さまへ

特集 地域おこし協力隊~生業(なりわい)の種を蒔く(4)~

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福島県国見町

■No.06 近い距離感で教育できる楽しさ
放課後塾ハル 濱村和生(はまむらかずき)さん

国見町は、子どもたちの学力向上や探究力の習得を目指して、3年前に「放課後塾ハル」という公営塾をスタート。当初は中学生のみで、現在は小学生も通えるようになっている。
全国的にも数少ない公営塾で、私塾と学校の間のような教育に携わりたいと思い、地域おこし協力隊として放課後塾ハルの講師となった濱村さん。講師の鈴木涼太さんと二人で運営している。
今年度は「学びの苦手を楽しいに変換」をテーマに、各教科をゲーム形式や対戦形式で出題するなどして学習をサポート。「最初は無理と言っていた生徒がやってみようかなに変わり、最後はやってみたいに変わったんですよ」と、成長を身近で見られてうれしそうに話す濱村さん。また、探究コースでは、子どもたちが考案した町の新名物が、町内事業者の協力のもと完成することに。3月9日の「クニミノホマレ」というイベントで初お披露目と販売会が予定されている。
子どもたちの可能性を広げ、「学ぶことへの自走」を作り出すため、濱村さんはこれからも走り続ける。

▽濱村和生さん
山口県山口市出身。京都市役所に勤務する傍ら、まちづくりのNPO法人を立ち上げ、シェアハウスを運営。令和6年4月より地域おこし協力隊として放課後塾ハルに従事。

▽鈴木涼太さん
令和6年4月より放課後塾ハルの講師として国見町に移住。北海道で7年間高校教諭として勤務。担任、進路指導、教務部長で培った経験を活かして活躍中。

▽Future ミライのハナシー私がこの町でやりたいことー
小学生から高校生が探究できるまちに!
放課後塾ハルには小学部と中学部がありますが、高等部がありません。高校がないこの町だからこそ、高校生が探究できる機会を作っていければと思っています。

■No.07 「香り」で表現、新たな魅力
地域ブランド開発部門 齋藤友希(さいとうゆうき)さん、大友瑞希(おおともみずき)さん

大学卒業後、旅行会社で営業やイベント企画、添乗員業務など多岐にわたる経験を積んだのち、福島市でカフェ&シェアハウスを開業した齋藤さん。
一方、アパレル店員として勤務していた大友さんは、接客業で培ったコミュニケーション能力を活かし、齋藤さんが経営するカフェの副店長として、メニュー開発から調理まで担当していた。
カフェ経営を通じて、「お店づくりはまちづくりそのもの」という考えに至った二人は、藤田駅前のまちづくりに興味を持ち、町が主催する「エリアデザインラボ」に参加。このイベントをきっかけに地域活性化への関心を深めていった。
その後、カフェの経営から離れるタイミングで、地域ブランド開発部門の地域おこし協力隊の募集を知った二人は、これまでの経験や知識を活かせるのではないかと思い、応募をした。
国見町は豊かな自然と食文化に恵まれ、生活の質が高く、「丁寧な暮らし」のイメージがあると話す二人。この「丁寧な暮らし」を五感で感じられるものと捉え、その中でも「嗅覚」、つまり「香り」に注目した。町内の植物を活用して「香り」がテーマの商品開発を考えている。
齋藤さんは、町内で採れる植物を蒸留し、香りを抽出してオリジナルのアロマオイルを作り、それを基にハンドソープなどのアメニティを開発中。日常生活の中で国見町の香りを楽しめる商品を提供したいと意気込んでいる。
大友さんは、蒸留過程で得られる香り付きの蒸留水を活用した食品の開発を模索しており、国見町産の素材を使った新しい切り口での商品開発を進めている。
二人の挑戦は始まったばかり。これまでの経験と情熱を武器に、国見町の新たな魅力を創出し、多くの人々に届く日が待ち遠しい。

▽齋藤友希さん
福島県福島市出身。旅行会社勤務を経て、カフェ&シェアハウスを開業。令和6年4月より地域おこし協力隊の地域ブランド開発部門で活動しながら、イベントプロデュースを手掛ける。

▽大友瑞希さん
宮城県仙台市出身。アパレル店員、カフェの副店長の経験を経て、令和6年4月より地域おこし協力隊として活動。「香り×食」をテーマに新しい商品を開発中。

▽Future ミライのハナシー私がこの町でやりたいことー
開発した商品の販売やワークショップを開催できる活動拠点を持ちたい
地域おこし協力隊の任期終了後も国見町で活動するために、小さくてもいいので拠点を作りたいと思っています。

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