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おおたま野の花おりおり

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福島県大玉村

-花たちのおいたち-159
箱﨑美義著

■158つづき
(81)りんご(林檎)

◇りんごの生れ育ち
りんごは、今から4,000年以前代、有史以前代で最も古い歴史をもつバラ(薔薇)科の落葉高木、果樹作物で育つ果実である。りんごの原産地は、前記年代に中近東、ペルシア、コーカサス地方(ヨーロッパ、ロシアの南部)の山野に野生種が初めて生れ育った。当地の古代民族の移動によってヨーロッパ一円に広まり4,000年以前代からすでに栽培化されていた。当時のりんごは、小果で食味うすく、かたい果肉だった。現在の大果で食味の旨い、りんご果実の品種が育成、発達してきたのは、16世紀以降になってイギリス国において盛んに行われてきてからである。その後、移民とともに伝わったアメリカ国において19世紀頃から多数の大果の生食用品種が育種、育成された。日本へは、800年代、平安時代以前に中国から初めて小果の、わりんご(和林檎)、地りんごと呼ばれるりんごが渡り入ってきた。その後、鎌倉時代から徳川時代になって栽培が全国に広まった。しかし現在の大果のりんごがアメリカ国から初めて日本に渡来したのは、1863年代、文久年間頃からで明治5年頃に品種の国光や紅玉など75品種の苗木を輸入し青森はじめ北海道、東北地方、長野など夏季冷涼地などに栽培が広まった。りんご品種は、近年では、品質、貯蔵性のよい王林や千秋などが人気をよび、その生産量は、増加の一途、傾向にある。りんごは、現在、世界には、2,000品種が栽培されている。明治時代以降、日本に導入された品種は、1,000種以上となり、また日本で育種、発見された品種は、100種以上ある。

◇りんごの本名、別な呼び名のゆらい
りんごの本名は、りんご、林檎などがある。別な呼び名は、黒琴、わりんご(和林檎)、りんき(在来種)、利宇古宇(りうこう)、平果(へいか)、苹果(へいか)、陵果(りょうか)、頻果(ひんか)、蘋果(ひんか)、文林郎(ぶんりんろう)などがある。本名の、りんごは、漢名の林檎の音読が変化した呼び名である。別な呼び名の黒琴は、りんごの別名または異名の呼び名である。他の別な呼び名は、中国における、りんごの呼び名で漢名である。

◇人生泣き笑い醸し、咲き開き語る、りんごの花か
りんごと聞けば、どなたも頭にうかぶ第一には、冬、子供の赤いほっぺたごとき真っ赤な果実(水菓子)だが、あんがい花によせる関心、おもいは、うすい。(つづく)

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