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おおたま野の花おりおり

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福島県大玉村

花たちのおいたち-161
箱﨑美義 著

■160つづき
(82)すいか(西瓜)
西瓜もぐ両手のひらにしとどなる朝の冷たき露つかみたり 海老沼黎明
無口になる父子が並び西瓜喰む 古川淳子
見られてゐて種出しにくき西瓜かな 稲畑汀子

◇すいかの生れ育ち
すいかは、うり(瓜)科、すいか属、果菜類(果実)の一種である。すいかは、今から5,000年前、太古時代にアフリカ北東部から中央部のスーダン国など砂漠地帯の山野に野生種が世界で初めて生れ育った。北アフリカのエジプトなどでは、今から4,000年前から種子だけを食用にする目的に栽培化された。その後、地中海地域で栽培が続けられている間に果実、果菜として食べる作物として育成、発達した。この、すいかが中国には、1,100年代、唐時代後シルクロード(絹の道)を経て西域のペルシアなどから渡り入った後に、すいか(西瓜)の呼び名が生れた。日本には、1,600年代、寛永年間、年代、江戸前期後頃に中国から中国人やオランダ人らによって長崎などに種子が持ち込まれてきた。現在の大果実となる、すいかの種子が明治時代に入ってからアメリカ国から輸入し日本で育種改良された。大正時代に入ってから奈良県や千葉県の農事試験場で、すいかの品種改良が始められ多くの優れた品種が育成された。すいかが大衆野菜(果菜)として、その需要が全国的に増加したのは、今から100年前、1,923年、関東大震災以後になってからである。古くから暑い夏の、果実の一つとして甘い果肉が人気をよんできた。中国では、古くから種子を食べる、その専用品種が栽培されてきており、中華料理に欠かせられない食品となっている。日本においても近年、多くの料理や菓子類などの重要な食材として利用されてきている。

◇すいかの本名、別な呼び名のゆらい
すいかの本名は、すいか、西瓜である。別な呼び名は、水瓜、毛吹草、蓮芋などがある。本名のすいか、西瓜は、中国の西域のペルシア(西アジア)などから初めて渡り入ってきたことなどから中国でつけられた呼び名である。別な呼び名は、漢名である。すいか、の英名は、ウォーター・メロン(Water melon)で、水分の多い果実であることからつけられた呼び名である。
(つづく)

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