4月18日(木)村内小学校6年生及び中学校3年生を対象に全国学力・学習状況調査が行われました。この度、結果がまとまりましたので、大玉村小・中学校全体の概要についてお知らせします。
■調査内容
(1)教科に関する調査
小学校6年生:国語、算数
中学校3年生:国語、数学
(2)生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査
◆教科に関する調査から
○小学校では、国語・算数ともに全国平均より低く、昨年度は全国との差は縮まりましたが、今年度は逆に差が開いてしまいました。算数においては、下位層が多く、二極化が見られます。中学校も、国語・数学ともに全国平均を下回っており、上位層が少ないです。
○小・中学校の国語「読むこと」に課題があり、登場人物の相互関係や心情などについて、描写を基に捉えることや人物像を具体的に想像することが苦手です。「書くこと」に関しては昨年度より全国平均に近づきました。小学校の算数では、昨年度と同様に計算などの基本的な内容の定着に課題があります。中学校の数学では図形領域に課題が見られました。小中ともに「授業内容がよくわかる」と肯定的に答えている児童・生徒の割合が全国平均を上回っていますが、学力の結果として表れていません。授業を理解しても、定着が不十分なようです。家庭学習を継続的に進めていく必要があります。
○小・中学校においては、「ねらいを明確にした単元構想・授業構想」「発問の工夫」「必然性のある話し合い活動」「教師のコーディネート」を意識した授業を展開するとともに、根拠を説明させることを意識しながら言語活動に取り組んでいきます。また、教師の説明する時間を減らし、子どもたちが考える時間、話し合う時間を確保し、ペア学習やグループ学習を積極的に取り入れ、子どもたちの学び合いの中で疑問や課題を自力解決していく授業に取り組むなど、授業改善を図っていきたいと考えております。
◆生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査から
○「自分と違う意見について考えるのは楽しいと思いますか」の質問に対して肯定的な回答が小・中学校ともに全国平均を大きく上回っています。各小中学校において、話し合い活動が活発に行われ、他の児童生徒の意見を聞くことができていると考えられます。さらに、根拠を基にした発表ができるようになることで、話し合いが深まり、表現力や説得力が高まっていくと予測できます。
○「前年度までに受けた授業では、課題の解決に向けて、自分で考え、自分から取り組んでいましたか」の質問や、「学習した内容について、分かった点や、よく分からなかった点を見直し、次の学習につなげることができていますか」の質問において小中学校ともに全国平均を大きく上回っています。授業に関しては自己評価が高く、「先生は、授業やテストで間違えたところや、理解していないところについて、分かるまで教えてくれていると思いますか」の質問では小中学校ともに全国平均を上回っており、教師の働きかけが自己評価を高くしている要因と考えられます。
○「あなたの家には、およそどれくらいの本がありますか(雑誌、新聞、教科書は除く)(100冊以上と回答)」の質問に対して小・中学校ともに全国平均を下回っており、全国と比較しても家庭での本の冊数が少ない結果となりました。本の冊数と学力には相関関係が見られ、本の冊数が多い家庭ほど学力は高い結果となっています。小さい頃から本に親しみ、読書をすることが学力向上の一因となっていると考えられますので、学校の図書室やふるさとホールの図書館などを積極的に活用し、本に親しんでいく必要があります。
○本村における学力は、小・中学校ともに全国平均を下回っています。学校においては、基礎的な内容の定着、学び合いによる主体的な学習など授業改善に取り組んでいきます。家庭においては、宿題以外の学習を自主的に行い、本に親しむなど読書活動を増やしていく必要があります。
○本村が推進している「地域と共に歩む学校づくり」に関連した質問項目は概ね良好で、地域の方々とのふれあいを通して豊かな体験活動ができています。今後とも各家庭、地域の皆様には、保護者ボランティアや学校支援ボランティア等への積極的な参加に加えて、地域学校協働活動事業へのご理解につきましてもよろしくお願いいたします。
○今後も、おおたま学園コミュニティ・スクールや地域学校協働活動事業における学校と保護者、地域との絆を大切にしながら、地域総ぐるみで、子どもたちの健やかな成長を支えていき、「みんなで支え、みんなで育て、みんなが育つ」大玉の教育を実現するために、保護者や地域の方々のご協力をよろしくお願いいたします。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>