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自治体の皆さまへ

マチュピチュ村との友好都市締結10周年記念式典(2)

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福島県大玉村

■パネルディスカッション
Q中学生のときにマチュピチュ村へ行ったことの思い出や、今に生きていることはありますか?
松井さん)当時中学生という思春期で多感な時期にマチュピチュ村へ行けたことは、たくさんのことを吸収することができ、価値観が大きく広がりました。日本人はこう思う、ペルーの方々はこう思う、というように1つの考え方にとらわれないよう物事を多角的に見ることができ、それが今にも生きています。
日野さん)私が訪問したときは中学2年生のときで、初めての海外でとても緊張して、海外ってどんなとこなんだろうなっていう期待と不安で胸がたくさんでした。そんな中で1番最初に感じたのは「言葉の壁」です。英語もまだつたないなかで一生懸命頑張って、身振り手振り、表情でも伝わるようにと気持ちを込めてコミュニケーションをとっていたら、自然と通じ合うことができました。気持ちが伝われば言葉の壁を越えて人と繋がることができるというのを、改めて実感しました。
橋本さん)ペルーに着いたのが夜でしたが、街中が石畳で完全に整備されていて、ごみも1つも落ちていないことや自然豊かなこと、町の中に流れる川も清流ですごく綺麗であり、その光景がずっと忘れられずにいます。現在、デザイン系の大学に通っていますが、当時は中学生で進路に迷っていた時期でもありました。ですが、マチュピチュ村を訪問し、日本で見られないようなところがたくさんあり、すごく感銘を受けて、日本もいいけど世界にもチャレンジしたいと考え、行きたい高校に挑戦することができ、今ではそれが転換期であったと思います。

Q3人の話を聞いて片山さんはどのように感じましたか?
片山さん)私が初めてマチュピチュ村へ行った時は25歳のときで、皆さんが中学生の頃に訪問した後の10年後ほどの今ぐらいの時期でした。最初の印象は、コロナ期間で7か月閉じ込められてた時期だったので、スペイン語が話せなくて心配でしたが、現地の村の皆さんがとても優しく接してくださり、一緒にご飯を食べたり、いろんなところへ出かけたりして、本当に温かい方々だなと今でも思っています。
野尻さん)皆さんにとってマチュピチュ村訪問は人生の転換点になったのですね。実は私たちも今年の夏、片山様と一緒にマチュピチュに行きました。ぜひ大玉村の皆様にもご紹介したいお話があります。マチュピチュ村へ行くまでに、荷物の制限があるため、スタッフ3人と1人1キロずつ大玉村の米「福、笑い」をリュックに詰めて、クスコから7時間バスに乗り、その後10キロを歩きました。高山病に苦しまされながら必死の思いでお米を持って行き、現地で片山さんにお米を渡すことができました。
片山さん)そのお米をおむすびにしてマチュピチュ村長や現地の子どもたちに振舞ったら大変大喜びで、みんな美味しい美味しいと食べてくれて、笑顔になりました。多い子は7個も食べようとしていて、大玉村のお米は世界にも通用するなと実感しました。
野尻さん)おむすびという名前のとおり、人と人との心を結ぶものだなと強く実感しました。

Q改めて印象に残っていることや村民の皆さんに知ってほしいことなどはありますか?
橋本さん)現地で食べたクイとコカ茶がすごく印象に残っています。クイはネズミの丸焼きで、コカ茶は原料がコカインの飲物です。現地でしか食べられない特別感もありましたが、実際に食べたらとても美味しくて感動しました。日本にいる時は禁止されていたり受け入れられていないことも、世界では受け入れられていることも多く、文化の違いを肌で感じることができ、新たな視点をもつことができました。
松井さん)今後もさらなる交流が活発になるかと思います。当時中学生だった僕たちを連れて行ってくださったように、今の小中学生がマチュピチュ村へ行ったり、マチュピチュ村の子ども達が大玉村に来たりと、今後も若い人の交流が継続できればと思います。

Q友好都市10周年という節目を迎えますが、この先両村の絆をどうしていければと思いますか?
橋本さん)ペルーは地理的にも反対側にあり、時差や文化、食など違うこともたくさんありますが、その違いを楽しむことができるようになってほしいです。日本にある文化とマチュピチュ村の文化を交換する「文化交換」をすることで、お互いに発展し合うのではないでしょうか。
日野さん)異文化に触れて日本の良さ、福島県の良さ、大玉村の良さにも気づくことができました。将来の夢は歴史に関わる仕事に就くことです。異文化理解の大切さを教えていきたいです。
松井さん)国際交流に関しては、SNSやZoomなどわざわざ現地に行かなくてもオンラインで交流ができる時代です。距離も離れて、言語も違うという違いばかりが目立ちがちですが、実際に訪れると別世界が広がっており、学校もあって川も流れていて、大玉村とそんなに変わらないという共通点も多く見つけられました。今後の交流に向けて違うところや同じところを再確認しながら交流していけたらいいのではないかと思います。
片山さん)今後も交流をどんどん増やしていきたいです。今こうして交流できているのは、野内与吉さんの功績があるからで、そのことをもっと日本中、世界中に広めていきたいです。そして、交流大使として役割を果たしながら僕達若い世代がともに頑張っていきたいと思います。

◆パネリスト
○平成30年にマチュピチュ村を訪問
松井大輔さん
日野春優さん
橋本里依さん

片山慈英士さん

式典の司会進行は福島中央テレビの野尻英恵アナウンサーが務めました

◆在日ペルー大使館公邸料理人が振る舞う夕食交流会
※詳細は本紙またはPDF版をご覧ください。

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