ー花たちのおいたちー(7)
箱崎美義著
(6)つづき
このアフガニスタン地域が第一次原産地とされている。10世紀ごろペルシアなどの中近東などにつたわり、さらに種類が生れ、東西に広がり東洋系にんじんと西洋系にんじんが育成された。東洋系にんじんは、元の時代13世紀に西部アジアから中国に伝わり華北を中心に新しい種類のにんじんが生れた。日本へは、中国を経て今から300年以前代、16世紀に渡り入ってきた。他方、西洋系にんじんは、12~13世紀頃ヨーロッパに伝わり15世紀以降にオランダで現在の基礎となるにんじんが育種改良され品種が育成された。
■にんじんの本名は、別な呼び名のゆらい
にんじんの本名は、にんじん、胡蘿蔔である。別な呼び名は、胡蘿蔔、黄蘿蔔、葉にんじん、神草かのにけぐさなどがある。本名のにんじんは、にんじんであり、胡蘿蔔は古名である。別な呼び名は、漢名である。品種には、5寸にんじん、ソーセージ型ベビーキャロット、西洋系の大長、大長にんじん、金時、雪下にんじん、京にんじん、三寸にんじんなどがある。
■にんじんをいかにおいしく食べるか
にんじんケーキ:バター生地ににんじんを加えてオレンジ色にしっとりと焼き上げたケーキ。先づバターをクリーム状にねり、グラニュー糖、塩を加えて白ぽっくなるまですりまぜ卵黄を1個ずつ加えてまぜアーモンドパウダー、ブランデー、レモンの皮と汁、すりおろしたにんじんの順に加えてまぜる。小麦粉、ベーキングパウダーを加えて泡立て、メレンゲを作り180度のオーブンで30分焼く。後に粉砂糖を振りかけ仕上げる。
にんじんの甘酢がらめ:にんじんと豚ひき肉を炒め、しょうゆ風味の甘酢をからめると色鮮やかに仕上がる。にんじんは、乱切りにしてゆで、豚ひき肉は、酒としょうゆで下味をつける。中華鍋に油を熱し、しょうがのせん切り、赤とうがらしの輪切り、豚ひき肉の順で炒める。肉の色が変わったらゆでたにんじんを加えて炒め、酢、砂糖、しょうゆ、塩で味付けしてごま油で風味をつける。
にんじんのいため煮:細切りのにんじんを油で炒め油揚げ加えて砂糖、酢、薄しょうゆ、水を加えて2~3分煮る。汁けがなくなるまで強火で煮詰め全体に煎り白ごまをふりまぜる。
にんじんのピュレ:にんじんを1cm厚さの輪切りにしバターで軽く炒め、水、砂糖、塩、こしょうで煮る。これを裏ごししピュレ状にする。バター、生クリームなど調味する。にんじん根(生)100g栄養成分はエネルギー39キロカロリー、水分89g、たんぱく質0.7g、脂質0.2g、炭水化物9.3gである。(終)
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