令和6年広野町はたちを祝う会が1月7日(日)、広野町公民館において執り行われ、新たに二十歳を迎えた14名が出席しました。スーツや振袖に身を包んだ参加者は、旧友との再会を喜び、それぞれの目標に向かって気持ちを新たにしました。
式典では、遠藤町長から根本陸さんに成人証書の授与が行われ、遠藤町長が「皆さんの高い志と熱い情熱をもって、これからの輝かしい未来へと前進し、若い力を発揮して社会で活躍することを期待しています。」と式辞を述べました。来賓として橋本徹県議、佐々木恵寿県議、渡邉正俊町議会議長が祝辞を贈りました。出席者を代表し、荒川礼奈さんと坂本侑汰さんが「はたちの夢」を発表し、山田あさかさんが謝辞を述べました。
震災と原子力災害で避難生活を余儀なくされ、多くの試練を乗り越え、二十歳を迎えられた皆さん、おめでとうございます。
◆謝辞
成人代表 山田 あさかさん
本日、晴れて成人の日を迎えることができました。
私たちのためにこのような素晴らしい式典を開催していただき心から感謝申し上げます。
ご来賓の方々からいただいたお祝いのことばや貴重なお話を深く胸に刻み、新成人代表として御礼申し上げます。
コロナ禍という大変な時期もありましたが、久しぶりにみんなと再会することができ、とても嬉しく思います。こうして無事に再会することができましたのは、家族や地域の皆様のおかげです。これからは私たちが家族や地域の皆様に恩返ししていきたいと思っています。そして、この生まれ育った町、広野町に貢献していきたいと思います。
私たちは二十歳を迎えたばかりで、社会人としてはまだまだです。社会に出て働いている人、学生として学業に励んでいる人など、様々です。
しかし、成人を迎えた今、大人としての自覚を持ち責任ある社会人として歩んでいく決意をここに誓います。
どうかこれからも温かい目でご指導ご鞭撻くださいますようお願いいたします。
簡単ではありますが、これをもって新成人代表の謝辞とさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。
◆はたちの夢
成人代表 荒川 礼奈さん
本日は、私たちのためにこのような盛大な式典を開いてくださり、誠にありがとうございます。また、お祝いや激励の言葉をいただきました町長様はじめ、ご来賓の方々、ご臨席を賜りました多くの皆様に、新成人を代表して心より感謝申し上げます。
さて、私たちは二十歳を迎え、すでに職業に従事している者や、学業に励んでいる者など立場は様々ですが、一人一人が自分の行動に責任を持ち、社会人の一員として常に向上心を持って前進する覚悟でおります。私のはたちの夢は「福島県の小学校教員になる」ことです。私は現在、県外の大学に通っており、自分の夢を叶えるために日々勉学に励みながら様々な経験をさせていただいております。
故郷を離れ、外から見た広野町や福島県を見て、広野町に対する自分の想いを認識することできました。小学校教員を志すようになったきっかけは小学生の時で、この夢を思い描いてから東日本大震災のことと照らし合わせて考えるようになりました。また、福島県で教員になりたい理由がこの経験です。
当時小学一年生だった私たちは、この広野町での日常や当たり前の生活を奪われました。自分の家には帰れず、仲が良かった友達と次いつ会えるか分からないという状況下に置かれ、不安に襲われたことを覚えています。県外に出てから、この経験を人に伝えることが増えましたが、私もそれ以外の人も過去の出来事としてだんだんと想いが薄れていくのを感じています。しかし、この経験から町全体が前に進むためにも忘れずに考え、未来をより明るくしていく必要があると私は考えています。
はたちを迎え、大人の仲間入りをした私たちですが、地域住民の皆様をはじめ、家族や友人に支えていただき、ここまで成長することができました。様々な方への感謝の気持ちを忘れず、生まれ育った広野町に貢献することができるよう尽力していきたいです。
最後になりましたが、本日の式典にご尽力いただきました関係者の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げまして、新成人代表の挨拶とさせていただきます。
◆はたちの夢
成人代表 坂本 侑汰さん
本日は、私たちのために、このような盛大なはたちを祝う会を挙行していただき、誠にありがとうございます。また遠藤町長をはじめご来賓の方々にご臨席いただき、お祝いや激励の言葉などいただきまして、新成人を代表して心より御礼申し上げます。
私のはたちの夢は、シンプルに一人前になることです。
私は高校卒業後に就職し社会人になり宮城県で一人暮らしをしています。実家を離れ一番強く感じたことは「親のありがたみ」です。仕事から帰ってきてどれだけ疲れていたりしても洗濯や食事の準備をしなければなりません。自分は一人暮らしを始めるまで家事を一切やってこなかったので、家族全員の家事を毎日仕事終わりに行う親の凄さを身に染みて感じました。高校の時、毎日ご飯やお弁当、きれいにたたまれた洗濯物が自動で出てくる環境を当たり前と思っていた自分が恥ずかしくなりました。
この二十年間で私たちは、多くの人に支えられながら成長することができました。時にはぶつかりながらも共に歩んできた仲間たち、時には厳しく指導してくださった先生方、いつも近くで見守ってくださった地域の方々、たくさんの愛情を注いでくれた両親に感謝の気持ちでいっぱいです。
私たちは、二十歳という大きな節目を迎えましたが、大人としては、まだまだ未熟です。学生として勉強中の人、すでに就職をして仕事をしてる人、まだ将来の夢を迷っている人など様々です。おかれている立場は違いますが、それぞれが自身の目標に向かって一歩一歩歩み続けている最中です。これからも、成人として成長し続けることをここに誓い、成人代表の挨拶とさせていただきます。
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