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町の昔話コーナー

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福島県新地町

■鹿狼山の手長明神
むがし、新地の山のてっぺんさ、白いひげを生やした手のながーい神様が、白い狼と鹿といっしょに暮していだったと。どこ行くにもその鹿と狼をつれて、うんとかわいがっていだったと。ほうして山のてっぺんさまたがって、春には、すがすがしい緑の田畑、きらきら光る青い海、秋には黄金色の稲の穂や、真っ赤な紅葉など、それはそれは豊かな新地を眺めて、心豊かに過ごしていだったと。
ある時、神様はたいそう、腹がへって、何か食うものはねぇべかなぁとながーい手を大戸の浜にぐうっと伸ばして、がらがら、がらがらっとかんまして※1みだと、したっけ、アサリやら、ハマグリやら、ホッキ貝やら、まずいっぺぇ採れだったと。食べてみたら旨かった。採って、食っては貝殻をポイッと捨てたもんで、大戸浜と山の間の小川のところさ貝殻の山ができたんだと。その貝殻の山になったところが新地貝塚※2と呼ばれるようになったんだと。おしまい。

※1 かんまして かき回して
※2 新地貝塚 新地高校の東側、江戸時代1719年に伊達藩が編集した書物「奥羽観跡聞老誌」にこの貝塚の記述があります。昭和5年、手長明神社跡地と共に国史跡に指定されています。

新地語ってみっ会では、語り部による昔話や紙芝居など毎月第3土曜日13時30分から二羽渡神社南、おがわ観海堂(小野俊雄宅離れ)にて参加費無料で、公開しています。興味のある方はぜひご参加ください。

問い合わせ:新地語ってみっ会
【電話】62-2441

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