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教育委員会からのお知らせ

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福島県新地町

この度、平成25年10月1日から12年の長きに渡り新地町の教育行政の推進に尽力いただいた佐々木孝司教育長が昨年12月31日をもって退任されました。

■『退任あいさつ』~新地町つれづれ~
『一年(ひととせ)や 十年(ととせ) 二年(ふたとせ) 夢の間に過ぎにし 新地の風光と 叙情豊かな人を 永遠(とわ)に忘れじ』

2013年(平成25年)10月、新地町教育委員会教育長に選任されました。町の教育目標である「夢を育み、可能性を伸ばす」というスローガンを心に刻み、次のことを主眼に町行政、議会、教職員および保護者の皆様方の御理解の下で職務を遂行して参りました。
一 「学校・家庭・地域社会」の三位一体の教育活動の実践
二 復興の担い手となる児童生徒に学力向上の方策を講じ、将来設計に相馬地区の課題である教育界や医療界への進路の啓蒙
三 人間の思想やコミュニケーション等の根底にある言語活動の充実を図り、いじめ等のない「人に優しいまちづくり」の展開

町行政、町議会を始め、保護者の皆さんや教育関係者等のご理解とご支援を賜りながら歩んだ歳月でありました。これまでの歳月はどれをとりましても充実した心に残る日々と振り返っております。
人は言葉でものを考え伝達します。言葉を学ぶ「知識力」は学校教育から、生き抜く「知恵」は部活動、スポーツ少年団や遊び等、友人と社会教育から学習できます。
就任当初、新地町は2011年3月に発生した想定外の東日本大震災と大津波および原発事故により、日常生活や学校教育等に多くの影響を受けておりました。心身ともに健康な生活を取り戻すために「肥満防止」・「地産地消」を合い言葉に一丸となって取り組んだ「食育」は表彰の栄に浴しました。震災前に率先して取り組み始めたICT教育は、全国ICT教育首長協議会による日本ICT教育アワード賞を受賞したことからもわかるように、ICT活用教育の先導者として、毎年開催している発表会においては教師の資質向上に大いに役立っており、県内のみならず他県からも多くの視察学習をいただいております。また、ICT教育は、スポーツや文化的行事面でもコミュニケーション力を強く推進しました。これらの活動を通して、新地町の小・中学校では全国的に社会問題化している不登校児童は影を潜めました。教職員、保護者の皆様との共通理解の下でサポートいただいた成果であります。
令和になってからは、二度にわたる震度6クラスの地震や新型コロナウイルス感染症への長い対応期間がありました。町役場職員による東日本大震災の経験知をフルに発揮した素早い対応で、教職員は子どもたちの安心安全の確認を、町行政は災害時の迅速な対応を行い共に見事な連携でありました。
さて、次代を担う児童生徒の人間形成に最も大切な分野が教育であることは自明のことです。町行政と教育委員会が連携して、「夢を育み、可能性を伸ばす」教育の実現のため、子どもたちが安心安全に学べる町づくりの推進を今後も祈念し、十二年間に及ぶこれまでのご厚情に感謝しつつ、皆様のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げ、退任の挨拶とさせていただきます。

令和6年12月 佐々木孝司

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