昭和村長 舟木 幸一
明けましておめでとうございます。村民の皆様には明るく希望に満ちた新春をお迎えのことと、お喜び申し上げます。
昨年は本村にとって大きな飛躍が多くあった1年でありました。国民の農林水産業と食に関する認識を深め、農林水産業者の技術改善及び経営発展意欲の高揚を図るため実施されている農林水産祭におきまして、「JA会津よつば昭和かすみ草部会」が最高賞の天皇杯を受賞いたしました。これは、当村の産地一体となった新規就農者の確保により「百年産地」を目指す取組が評価されたものであり、村としても誉であります。このような追い風もあり、昨年のカスミソウの出荷額は、過去最高の7億1千万円を突破いたしました。村としましても、産業振興のため、引き続き、生産者の皆さんやJA会津よつば等を支援してまいります。
また、本村の「からむし織体験生制度」が30年にわたる地域の特性を活かした活性化の取組であると評価され、7月20日の「からむし織の里フェア」において、福島民友新聞社の「第34回みんゆう県民大賞ふるさと創生賞」の表彰式が執り行われました。これは、畑を守り続け、そして、日々の暮らしの中で糸を績み、機を織り続けられてこられた関係者の方々の長年にわたる御努力と村外から来られる方々を受け入れていただいた村民の皆様の御協力の賜物であり、改めて感謝を申しあげます。村といたしましても、からむしの新たな魅力を創出しながら、様々な機会を捉えてからむし織をPRしてまいります。
長年の念願でありました博士トンネルが昨年9月に開通して1年が経過し、村外から多くの方々にお越しいただいております。昨年度は、秋の観光シーズンに合わせて、喰丸小を拠点とした体験型ワークショップ「昭和村ガクチカプロジェクト」を開催し、音楽や歴史をテーマとしたイベントを実施しました。また、道の駅では、道の駅開設10周年を記念する「10周年感謝祭」や村の特産品であるかすみ草の販売やフラワーボール制作体験を行う「かすみ草ウィーク」などのイベントを開催しました。引き続き、喰丸小や道の駅を拠点としたイベントを観光協会や奥会津昭和村振興公社など関係団体と連携を図りながら展開し、村内の活性化につなげてまいりたいと考えております。
このほか、令和5年度から整備を進めてきた公共インフラWi-Fiが、昨年から居住地域で運用をスタートいたしました。この公共インフラWi-Fiは、村民のみなさんの生活をより豊かにするための取組です。スマホ教室の開催など様々な機会を捉えて、皆さんに利便性を実感していただく取組を積極的に進めてまります。
本年も、頻発する災害への対応や水稲をはじめとする農業、高齢化が進む村の福祉、小中一貫教育の推進等について着実に取組を進めるとともに、皆さんが「てぇらな心で、ここちよく暮らす」村を目指し、行政・議会・村民が一体となって、取り組んでまいりたいと考えておりますので、皆様のお力添えを賜りますよう、よろしくお願いいたします。
結びに、新しい年が村民の皆様にとって佳き一年となりますことを御祈念申し上げ、新春の御挨拶といたします。
昭和村議会議長 渡部 節雄
新年明けましておめでとうございます。
議会を代表いたしまして、新年を寿ぎ、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
村民の皆様におかれましては、新しき年を迎え、今年の目標設定を設けたり、モチベーションを高めたり、意気込まれる方も多いかと思われます。ポジティブに前途を見据えられる方は幸福な人の部類に入るのではないかと思われ、うらやましい限りです。
昨年は、様々な出来事がありました。年明け早々の能登半島大地震、その天災を忘れぬうちに、9月に能登半島は再び、豪雨被害に見舞われ、理不尽な自然災害の仕打ちに、被災地の人でなくとも暗澹たる思いを抱かされました。
私は、両沼7町村議会議長会の行政調査で、8月に輪島市を訪れ、復旧が遅々として進んでいない状況を目の当たりにしているため、その衝撃は大なるものがあり、防災認識を、今更ではありますが、強く強く感じることとなりました。
次に、目を世界に向けますと、ウクライナ戦争は泥沼化し、パレスチナ紛争は混迷を極め、同じ中東地域のシリアでは独裁政府が倒され予断を許さない状況が続いております。人間社会においては争乱はつきものと考えざるを得ません。
私は、年頭を機に、世の無常ということを強く考えさせられました。世界情勢の変化が、我々の日常生活に否応なしに影響してくる事実は、直接的な物価の高騰のみならず、様々な経済生活、社会生活に変化を及ぼしていることで理解できると思われます。自然環境のみならず、人間社会においての変動は、齢を重ねてきた私達高齢者にとって、急激ではなく、ゆったりとしたものであってほしいと願うばかりです。
我が昭和村においても、世の移ろいによって、問題点が次々と浮き彫りになってきております。制度疲労という現象も無視できません。複雑な環境の変化に対応することの出来る柔軟性を求められるわけですが、複合的な課題解決は容易ではありません。しかもなおざりにできない案件が多く、議会として、村民の意見を村政に反映させるという基本的責務ばかりではなく、村全体の合意形成を図る仕事を果たさねばという思いがあります。
令和7年もまた、色々な出来事が起こるのは間違いなく、無常感に浸ることが多いと思われます。
村民の皆様にありましては、世の変動に動ぜずの気概を持たれまして、それぞれが、変化を乗り越え、ご健勝でご活躍されますことをお祈り申し上げ、私の年頭の挨拶といたします。
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